インテル、ネットブック向け次世代「Atom」プロセッサを発表 - (page 2)

文:Brooke Crothers(Special to CNET News) 翻訳校正:緒方亮、佐藤卓、高橋朋子2009年12月22日 14時09分

 Atom搭載システムは、その多くがOSに「Windows 7 Starter」または「Windows 7 Home Basic」を採用する。「これらは価格もちょうど適正だ」とIntel のAnil Nanduri氏は話す。より高価格の「Windows 7 Home Premium」については、「Home Premiumに搭載されるアプリケーションの種類は、ユーザー体験をはるかにリッチなものにするが、それだけにより高いパフォーマンスが必要になる」とNanduri氏は述べている。

 Atomは、「Windows XP Home Edition」とIntelのLinuxディストリビューション「Moblin」もサポートするが、MoblinにはWindowsに勝るメリットがいくつかあるという。「Moblinでは動作が非常に素早く、起動時間も短い。これは、(Moblinが)特にこのカテゴリ向けに作られているためだ」とNanduri氏は述べている。

 ネットブックは今後、堅調な成長を遂げるとIntelは予想している。Nanduri氏は調査会社ABI Researchのデータを引用し、ネットブックの年間出荷台数は今後3年以内に1億台に達すると語った。Intelのネットブック向けAtomプロセッサは、発売以来これまでに4000万個以上が主要PCメーカーに出荷されている。

 Intelは今回、「N450」のほか、デュアルコアの新しいAtomプロセッサ「D510」も発表している。D510は、エントリレベルのデスクトップPCを対象としたプロセッサで、既存のデュアルコアAtomの後継にあたる。さらに、シングルコアの新しい「D410」も発表となった。

 新しいAtomプロセッサの機能は以下の通りだ。

  • N450:1.66GHz、512Kバイトキャッシュ、DDR2-667、TDP 5.5W
  • D510:1.66GHz、1Mバイトキャッシュ、DDR2-800/667、TDP 13W
  • D410:1.66GHz、512Kバイトキャッシュ、DDR2-800/667、TDP 10W

 (注:DDR2の後に付されている数字はメモリ速度。TDPは熱設計電力。Wはワット。)

 大幅な設計変更を行ったにもかかわらず、新しいAtomプロセッサのGHzとキャッシュメモリは前世代と変わっていない。N450の動作周波数は、現行のAtomプロセッサ「N280」と同じ1.66GHzで、キャッシュメモリのサイズも同じだ。

 一方、NVIDIAはこの新しいAtomプロセッサについて、メインストリームのノートブックPCと同じようなユーザー体験を得るには、NVIDIAの「ION」チップセットと組み合わせる必要があると主張している。

 「われわれは『プレミアム』なWindows体験を提供しているが、対する『Pine Trail』(最新Atomの開発コード名)では、『スターター』(程度の体験)しか得られないだろう」。NVIDIAの製品ラインマネージャーDavid Ragones氏は、WindowsのHome PremiumエディションとStarterエディションに引っかけて、このように語った。IONチップセットを使えば、「Hulu」のような動画サイトがよりスムーズに閲覧でき、ゲームもより楽しめるとRagones氏は述べている。

 新しいAtomの価格については、ネットブックの各メーカーから搭載システムが発売される2010年1月に発表となる予定だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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