Gordon氏は「(大半の質問には)140文字以内で回答することは難しい」と述べる。
しかし、Twitterのようなソーシャルネットワークでは、膨大な数のユーザーに影響を及ぼしかねない問題に、1つの短いメッセージから気付くことができると同氏は言う。
「ちょうど顧客の声を大きくする拡声器のようなものだ」(Gordon氏)
Gordon氏は、新しいオンラインサポート手段によって、コールセンターのコストを削減するだけでなく、最終的にWindowsに対する顧客満足度が向上することも期待している。これまで顧客満足度の分野では、「Mac」がさまざまなPCブランドよりも優位に立っている。
しかし同氏は、Windowsが支持を拡大することを望んでいるという。「われわれはこのことに力を入れて取り組んでいる」(Gordon氏)
Appleは直営店での対面対応を宣伝しているが、Gordon氏は、Microsoftのハイテクアプローチの方が、最終的により多くのファンを獲得するという可能性を示唆している。「店舗に足を運んでコンピュータ専門家の窓口に腰掛けることなく、自分で問題を解決できるのであれば、わたしはその方がうれしい」
とはいえ、Microsoftの2カ所の直営店では、Apple Storeの「Genius Bar」に非常によく似た「Answers Desk」が主な特徴の1つとなっている。
ユーザーからTwitterで尋ねられる質問は、予想された範囲内のバグや問題から、製品の将来のバージョンに関する問い合わせまで多岐にわたる。例えば先週あるユーザーから、「Windows 8」のリリース予想時期についての質問があった。それに対する回答は、あいまいではあるものの、少なくとも報道関係者がMicrosoft本社に問い合わせた場合に得られる程度には直接的なものだった。
同社はTwitterフィードで次のように回答した。「次の公式バージョンの登場は数年後。今後もmicrosoft.comの最新情報にご注目を」
オンラインフォーラムでは、友好関係を築きコストを削減することに加えて、問題が相当数のユーザーに影響を及ぼすものである場合にMicrosoftがこれを迅速に認識することも可能になる。そのようなメカニズムのおかげでMicrosoftは、一部のユーザーに発生していたビデオドライバの問題を認識して解決することができた。この問題は、Windows 7へのアップグレードが62%完了した時点でシステムが停止する原因となっていた。
Microsoftは、1週間以内に解決方法をウェブサイトで発表し、その後間もなく自動化された「Fix It」を公開した。Fix Itとは、ユーザーがクリックするだけで適切な手順が自動的に実行されるスクリプトだ。Microsoftによると、このWindows 7アップグレード用Fix Itはすでに3万5000回以上使用されているという。
「われわれは、人々が自分のニーズに自分で対応できるようにしようとしている」(Gordon氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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