Google幹部が米国時間12月12日午前に掲載したブログ記事は、同社が独自の「Google Android」搭載携帯電話をリリースする可能性を示唆している。
Googleで製品管理担当バイスプレジデントを務めるMario Queiroz氏は記事の中で、同社が「パートナー企業の革新的なハードウェアと、Android上で動作するソフトウェアを組み合わせた」「モバイルラボ」端末を開発したと述べた。Queiroz氏によれば、Googleはすでに世界各国の同社従業員にこの端末を配布しており、彼らが新技術をテストして改善を支援できるようにしているという。
Quieroz氏による発表の数時間前には、端末の目撃情報が寄せられた。CNET TVのアソシエイトプロデューサーであるJason Howell氏は、12月11日夜に同端末をごく短時間操作する機会を得て、「Twitter」でこのニュースを最初に伝えたが、「モバイルラボ」端末がOS「Android 2.1」を実行するHTC製の携帯電話であることを確認している。
「私はそれがHTC製端末だと分かった。『HTC Touch』に似ていたが、はるかに薄かった。(中略)すっきりした外観で非常に素晴らしかった」とHowell氏は述べた。同氏はまた、トラックボールと4つの標準Androidメニューコントロールを確認したほか、ディスプレイは「超鮮明」で、Motorola製「DROID」のディスプレイにも匹敵すると述べた。
Howell氏は、この携帯電話の仕様を探ったり、Android 2.1アップデートによる変更点を詳述したりする機会を得られなかったが、アニメーションを使った壁紙や、視覚的に少し強化されたユーザーインターフェース(UI)、「HTC Touch Pro2」に類似した背面のカメラに言及した。奇妙なことに、この携帯端末上にGoogleのロゴを確認できなかった、とHowell氏は述べた。TechCrunchの記事ではさらに詳細が加わり、「Snapdragon」プロセッサ、有機発光ダイオード(OLED)タッチスクリーン、音声からテキストへの変換機能などが明かされた。一方、TheUnlockrは流出した写真を掲載した。
The Wall Street Journal(WSJ)によれば、この携帯電話の名称は「Nexus One」になるという。HTCがハードウェアを製造するが、アプリケーション群から「各画面のルックアンドフィール」まで、ソフトウェアとUIはすべてGoogleが手がけているという。
WSJはまた、Googleが2010年初めにもこの端末を売り出す予定で、消費者に直販することにより、従来の通信事業者による販売経路を迂回することになると報じた。Nexus Oneはロックされていない(特定の通信事業者に拘束されない)GSM端末として、T-MobileやAT&Tと契約して利用できるとみられるが、どの通信事業者の3G帯域をサポートするかは不明だ。Howell氏は短時間の試用の間、性能をテストすることはできなかったが、手にしたNexus OneはAT&TのSIMカードで動作していたと述べた。
Googleが独自のAndroid携帯電話をリリースする計画を報じるニュースは、2009年10月に初めて登場した。同社の動きは、Googleと、同社が既存のAndroid搭載携帯電話の流通に利用してきた通信事業者を対立関係に置くことになる可能性があるため、重大な意味を持つ。そうした理由から、筆者はこの噂を最初に聞いたとき少し懐疑的な立場で記事を書いたが、その疑いは間違っていたことを認める。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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