カリフォルニア州マウンテンビュー発--Googleの最初の検索エンジンは、ウェブページでテキストを入力して使うものだった。次に、電話による音声で検索クエリを入力するものが出てきた。そして米国時間12月7日、Googleは画像でインターネット検索を行う機能を発表した。
Googleのエンジニアリング担当バイスプレジデントであるVic Gundotra氏によると、実験段階にある視覚情報による検索機能「Google Goggles」は大量の画像データベースを備え、アップロードされた画像が何なのかを解析して報告するという。書籍、アルバムのカバー、アートワーク、風景、場所、ロゴなどを認識できる。
「どんな画像も特定可能にすることを目指している」とGundotra氏は語った。「コンピュータビジョン分野におけるGoogleの最初の取り組みだ。写真を撮影したら、何であれ検索クエリとして利用できるようになる」
とはいえ、この機能はまだGoogle Labsの段階にあり、「コンピュータビジョンという生まれたての分野ゆえの性質」やサービスの現状でまだ不足している部分の改善に取り組んでいるところだ。「分野や対象にもよるが、Google Gogglesはうまく機能している」とGundotra氏は語った。
Google Gogglesは、マウンテンビューのComputer History Museumで行われたイベントで、Google検索の未来について語るなかで行われたさまざまな発表の1つだ。ほかには、リアルタイム検索の結果や、携帯電話を使った音声フレーズの英語からスペイン語への翻訳が披露された。
「話し言葉を理解でき、他者を理解する助けとなり、より大きく見る手助けを提供して視野を広めてくれるデバイス」によって、「われわれはまさに、まったく新しいコンピュータ時代の先端にいると言えるかもしれない」とGundotra氏は語った。
Google Gogglesを実際に使ってみた一例として、Gundotra氏はディナー客の土産のワインを撮影して、どんな長所があるかを検索したときのことを語った。検索結果に表示された「アンズとハイビスカスの花が少量」という情報は、まるで知らない知識だったが、同氏はディナーの席でいそいそとこれを披露してみせたという。
またGundotra氏はGoogle Gogglesのデモで、日本語を読めない旅行者も知っているであろう、日本の厳島神社という歴史的建造物を撮影してみせた。携帯電話からこの写真をアップロードすると、厳島神社の説明が表示された。
Gundotra氏によると、Google Gogglesのデータベースにある大量の画像には顔の画像も含まれており、顔を識別することも可能になっているが、現在は機能させていないという。
「今回は、顔認識を行わないことに決定した」とGundotra氏は語った。「今はまだ、ユーザーが自分で選択し管理できるようにする問題に取り組みたい。基本的な顔認識の技術はあるが、保護手段が確立されるまでは待つことに決定した」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」