CNBCのアンカー兼レポーターであるDavid Faber氏が米国時間12月1日に報じたところによると、ComcastはNBC Universalの買収について合意間近の状態にあるという。後は書類へのサインを残すのみとなった。
CNBCのウェブサイトに掲載された記事の中でFaber氏が述べたところによると、買収は3日に正式に発表される予定だという。
New York TimesとWall Street Journalは1日、NBC Universal株式の80%を保有するGeneral Electric(GE)が、NBC Universal株式の20%を保有するフランスのメディア企業Vivendiと暫定合意に達したと報じた。報道によれば、GEは58億ドルを支払って20%の株式を買い戻すことに合意したという。
Vivendiが保有する株式は、GEとComcastの合意を妨げる唯一の大きな障害だった。両社は買収金額について、300億ドルで合意したと報じられている。
価値が高く見積もられているように見えるかもしれないが、実際のところ、Comcastは良い取引をとりつけている。契約内容に基づき、Comcastはケーブルテレビ局と現金60億ドルと引き換えにNBC Universal株式51%を取得する。GEは映画スタジオ、ケーブルチャネル、テーマパーク、テレビ制作や放送に関するNBC Universalの資産全てを提供する条件で株式49%を取得する。新設のジョイントベンチャーは90億ドルの負債を引き受ける。
資産、負債、Comcastからの現金を勘案してこのたびの300億ドルという数字がはじき出された。Comcastは企業価値全体の5分の1相当の現金を拠出したことになる。
今回の買収契約にはGEがいずれ、NBC Universal株式をComcastに売却することを定めた条項が盛り込まれる。これにより、ComcastはNBC Universal株式を100%獲得できる算段だ。もしジョイントベンチャーでGEが保有する株式を取得できない場合、Comcastは残存株式を20億ドルで買収することができる。Comcastが全株式を取得するために拠出する金額が、事前の決定を上回らないようにするための条項が盛り込まれた格好だ。
しかし、たとえ両社が書類にサインして契約が成立したとしても、買収が完了するまでの道のりは長い。今回の買収について米司法省と米連邦通信委員会(FCC)の承認を得る必要がある。政府規制当局は1年以上長引くかもしれないプロセスの中で、この案件を詳細に調べると見られている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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