同氏はさらに、ネットワークで接続された複数のサーバ間でタスクを共有する場合にも、ある程度適用できる設計になっていると付け加えた。
Goチームは助けを求めている。助けが必要な大きな分野の1つに、Goプログラムで利用できるランタイムライブラリの改良がある。
そうしたライブラリがさまざまなツールや機能を提供することによって、プログラマーはそれらの要素を自分で作成する必要がなくなり、プログラミング作業が高速化される。そして、Goのライブラリには、Goの設計にとって不可欠な多くの要素が含まれる。Goのライブラリは、並列処理やガベージコレクションなど、「プログラマーにやらせたくない低レベルの雑用」に役立つリソースを提供する、とPike氏は述べた。
Goチームはコンパイラについても助けを求めている。Thompson氏は32ビットおよび64ビットのx86プロセッサ向けとARMプロセッサ向けのコンパイラの一部を作成し、Taylor氏はGCCコンパイラ向けのGoフロントエンドを作成した。
ARMプロセッサは、Googleが「Android」OSによって活性化しようとしている携帯電話市場で大きなシェアを獲得しており、Goソフトウェアは携帯電話上でも動作できるようになる、とPike氏は述べた。「Android搭載携帯電話のようなデバイス向けの面白いアプリケーションを検討している。それが何につながるかは分からないが、非常に興味深いので無視するのは惜しい」(Pike氏)
Googleは何年にもわたって、さまざまな製品をオープンソースソフトウェアとしてリリースしてきた。それは、同社が依存してきたコミュニティーに恩返しをするためでもあり、同社が共同開発という理念から利益を得ようとしているためでもある。Goはこれらの目的に合致する。
「最初はGoogleに役立てるために行ったことだが、これをオープンソース化する必要があると判断した。Goは興味深いものだが、コミュニティーからの助けを必要としている」(Pike氏)
ただし、Googleは大志を抱いているものの、Goが今日の技術を淘汰するとは考えていない。
「Goが何かに取って代わるとは思わない。われわれはただ、新たなプレイヤーを競技場に送り込もうとしているだけだ」(Pike氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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