Mozillaの電子メールソフトウェア「Thunderbird」のアップデート版である「Thunderbird 3」が来週、ほぼ完成型で登場する予定だ。Mozillaは、「Firefox」が享受してきた利点のいくつかをThunderbird 3にも追加したいと考えている。
Mozilla Foundationの電子メール焦点を当てた子会社であるMozilla Messagingが米国時間11月5日に述べたところによると、同社は早ければ9日にもThunderbird 3のリリース候補第1版を公開する予定だという。
「われわれは、残りあと数個のバグという段階まできている」と最高経営責任者(CEO)であるDavid Ascher氏は述べた。「最後のベータ版に関するフィードバックは熱の入ったものだった」(Ascher氏)
Thunderbirdは、Mozilla Foundationの別子会社の主力製品であるFirefoxほど注目を集めてはいない。しかし、Thunderbird 3では、Ascher氏とMozilla MessagingはFirefoxに成功をもたらした技術の1つであるアドオンを活用すべく、これまでより取り組みを強化している。
「Lightning」というすでに公開されているアドオンがあるが、これは「Outlook」のカレンダー機能と同じ働きをするアドオンだ。Thunderbird 3に対応したバージョンのLightningも同時期に登場するはずだ、とAscher氏は述べた。Thunderbirdは最終的に、イベント招待の受諾といった操作の自動化も含め、Lightningやウェブベースのカレンダーと統合できるようになるべきだ。
アドオンは、Thunderbirdの重要な新機能、つまり強化された検索機能とも緊密に連携する。Thunderbird 2のフォルダベースの検索というアプローチでは、ユーザーが求めているものを見つけられるような検索を実行することが往々にして困難だった。Thunderbird 3では、検索語に一致する検索結果が、特定のフォルダ内にあるものだけでなく、すべて表示される。
「あらゆる場所を対象に検索を実行することは、本当に重要だ」とAscher氏は述べた。Googleで検索するときと同様に、「言葉を入力すれば、求めている結果を得られるのだ」(Ascher氏)
もちろん、それによって不必要な検索結果が増えることもある。そこで、検索結果ページでは、フィルタによって結果を絞り込むさまざまな方法が提供されている。例えば、特定の人物や、特定のタグが付与されたメッセージ、検索で該当するタイムラインから選択した特定期間といった基準で、検索結果を絞り込むことが可能だ。
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