Mozilla Messagingが「ファセット(facet)」と呼ぶ、検索を改善するこれらの機能はアドオンが役に立つもう1つの分野だととAscher氏は述べる。
またThunderbird 3では、起動プロセスが簡素化されている。同ソフトウェアは、多種多様なアカウントのためにますます複雑になっているサーバ構成を自動的に設定するために、事前に設定される。筆者はこれを「Gmail」で試してみた。実際に、ユーザー名、電子メールアドレス、パスワードを入力しただけですぐに起動した。同ソフトウェアには、いくつかのプロファイルが組み込まれており、不明な部分に対しても知的な予測を適用するが、ユーザーは独自のモジュールを作成して、それを共有することもできる。
今回の新バージョンのもう1つの特長は、Gmailを手本としたアーカイブである。アーカイブに送られた電子メールは、受信ボックスにごちゃごちゃと表示されることなく、検索によって参照することができる。従来の方法でメッセージを整理したいユーザー向けに、フォルダの機能も残っている。
Ascher氏は、「メッセージを1つ1つフォルダに配置するという電子メールの従来の発想は、1日に受信するメッセージが10通程度であった時代には合理的であった。今やわれわれは数百通以上ものメッセージを受信するため、その方法ではかなりの作業になる」と述べた。「われわれはアーカイブを非常に簡単なものとし、それに使いやすい検索機能を付加した」(Ascher氏)
インターフェース上の大きな変更点の1つは、タブが追加されたことである。メールアカウント、フォルダ、および個々のメッセージは、新しいウィンドウではなく新しいタブとして表示することができる。より簡素化されたインターフェースを目的とした変更点は、これ以外にもいくつか存在する。
もう1つは、返信、メーリングリストへの返信、転送、アーカイブなど、メッセージ特有の操作をメッセージウィンドウに移したことである。もう1つは、メインツールバーを簡素化して、必須のアクションのみを表示するようにしたことである。ただし、カスタマイズによって他のアクションを追加することもできる。また、名前の横の星印を1回クリックするだけで、そのユーザーをアドレス帳に追加することができる。Firefox 3.5の、1回のクリックでブックマークが設定できる操作に似ている。
メッセージをジャンクメールとしてラベル付けするなど、いくつかのお決まりの操作が高速化されていると同氏は付け加えた。
Ascher氏は、「1回の操作につき短縮された数秒にThunderbirdのユーザー数をかけると、年間数人分の寿命に相当する時間が節約されることになる」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」