logo

ハイテク株のインサイダー取引で起訴--資産家や企業幹部など6人

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:吉武稔夫、高森郁哉2009年10月19日 14時02分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米連邦検事は、Intel、Google、IBMなどハイテク業界の有名企業を巻き込んだインサイダー取引に関与したとして、著名なヘッジファンドマネージャーのRaj Rajaratnam容疑者など6人を証券取引法違反で起訴した。

 多数の報道によると、ヘッジファンドGalleon Groupの創設者であるRajaratnam容疑者は米国時間10月16日にニューヨークで逮捕され、米連邦捜査局(FBI)がGalleon Groupの取引パターンを捜査した結果、同容疑者は13件の不正証券取引および共同謀議で起訴されたという。ニューヨーク州南部地区連邦地裁に提出された起訴状には、共同謀議に加わったとして、IntelのRajiv Goel容疑者と、Advanced Micro Devices(AMD)にコンサルティングサービスを提供していたMcKinsey & CompanyのAnil Kumar容疑者の名も挙がっている。

 別の起訴状では、もう1つのヘッジファンドであるNew Castle PartnersのDanielle Chiesi容疑者とMark Kurland容疑者がIBM幹部のRobert Moffat容疑者とともに起訴されている。Moffat容疑者は、IBM Systems and Technology Groupのシニアバイスプレジデント兼グループエグゼクティブを務めていた。Chiesi容疑者とKurland容疑者は、AMDの半導体製造部門分離の決定に関して、その交渉プロセスに関する情報をRajaratnam容疑者と交換し、外部から投資を受けたという。さらに、AkamaiとSun Microsystemsについても、株式の取引を目的として内部情報を入手したという。

 Galleon GroupはCNBCに対し、捜査については認識していなかったが、当局に協力するつもりだと語った。

 Intelの関係者は、同社のファイナンス部門子会社の財務部にGoel容疑者が勤務しており、「当社がこの件を調査する間、公務休暇の扱い」となっていることを認めた。Intelは、捜査に関して当局から接触を受けたことは一度もなかったと述べた。

 McKinseyは声明の中で、Kumar容疑者が今回の事件に関与したことに「心を痛めて」おり、「この件に関して早急に調査する」と述べた。AMDは、起訴状の内容を確認しているところであり、それ以上のコメントはないと語った。IBMはコメントを拒んだ。

 Akamaiにも電話でコメントを求めたが、これまで回答は得られなかった。

 起訴状によると、Rajaratnam容疑者は、Intelと他の企業がClearwireに実施しようとしていた戦略的投資に関する情報をGoel容疑者から、AMDの製造部門分離計画に関する情報をKumar容疑者とChiesi容疑者から、それぞれ入手したという。Galleon GroupとNew Castle Partnersはその後、入手した情報を利用してClearwireとAMDの株を取引し、数百万ドルの利益を得たとされている。

 Moffat容疑者も、AMDの製造部門分離に関する詳細情報を提供したと言われている。AMDとIBMは技術の共有に関して広範な提携関係を結んでおり、製造部門の分離にはIBMの承認が必要だったためだ。Moffat容疑者はさらに、IBMとSun Microsystemsの発表前の決算報告に関連する情報をトレーダーに提供したとされている。IBMは2009年初めにSunの買収を検討していた。

 Rajaratnam容疑者はまた、起訴状の中で「匿名の証人」とのみ記されている人物を雇っていたが、この人物は、不正証券取引と共同謀議の罪を認めることに同意した後の2007年11月からFBIに協力していた。この証人は、PolycomとMarket Streetの2社に内通者を抱えていた。Market Streetは、Googleなど上場企業による決算報告の準備作業を支援している。

 FBIによると、Galleon GroupはMarket Streetの内通者を通じて、Googleの2007年第2四半期決算がアナリスト予測を下回ることを知り得たという。予測を下回る決算だと通常、翌日の株価は下がる。そこで、Galleon GroupはGoogleの決算発表前にプットオプションを購入し、利益を得ることを期待してGoogle株を空売りした。当然、この目論見は当たり、同社は800万ドルもの大金を稼いだ。

 起訴状によると、PolycomとHilton Hotelsの株も今回のインサイダー取引に巻き込まれたという。FBIは、匿名の証人の協力に加え、Rajaratnam容疑者の携帯電話を含む数台の電話機に仕掛けた盗聴器によって、情報を入手したと述べた。

 Rajaratnam容疑者は、Forbes誌の2009年度世界長者番付に名前が挙がっており、総資産は13億ドルと推定されていた。同容疑者は以前、投資銀行のNeedham & Co.に勤務していた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

-PR-企画特集