Nokiaは現地時間10月15日、2009年第3四半期(7-9月期)の決算を発表し、5億5900万ユーロ(約8億3200万ドル)の損失を計上した。前年同期は10億9000万ユーロの利益があった。
この損失をもたらしたのは売り上げの落ち込みで、前年同期比で約20%減となった。同社の弱点であるNokia Siemens Networks部門の評価損も、最終損益に大きく影響した。
2009年第3四半期の純売上高は98億ユーロで、前年同期の122億ユーロから約20%減少した。
この決算が報じられると、Nokiaの株価は6.6%下がって9.62ユーロになった。
携帯電話の販売は前四半期からいくらか増加したものの、製品の多くで部品不足があり、全体としての売り上げに影響した。
Nokiaの最高経営責任者(CEO)Olli-Pekka Kallasvuo氏は声明の中で、「この第3四半期、多くの市場でモバイル機器の需要が上向いた」と述べている。「当社の機器は前四半期比で平均販売価格をしっかりと維持しており、出荷台数の増加がデバイスおよびサービス部門の純売上高の増加につながった。ただ、出荷台数も純売上高も、製品ライン全般で生じた部品不足にいくらか足を引っ張られた」
Nokiaによると、2009年第3四半期のモバイル機器市場における同社のシェアは38%で、前年同期や2009年第2四半期とほぼ同じだった。
2007年に設立されたネットワーク設備部門のNokia Siemens Networks(NokiaとSiemensの共同所有)は、当初から利益の確保に苦慮している。事業不振で評価減となり、Nokiaは9億800万ユーロの減損費用を計上することになった。
Kallasvuo氏は、「インフラと関連サービス事業における、競争要因と市場情勢の厳しさから、Nokia Siemens Networksの非現金減損費用が必要になった」と説明している。
携帯電話部門に弱点を抱えているNokiaだが、短期見通しについては楽観的だ。同社は今回、2009年の携帯電話の年間出荷台数を11億2000万台と予測している。2008年の出荷台数に比べると7%減だが、これまで予測していた10%減よりは上向いている。
また、モバイルインフラと関連サービスの市場については、年間で2008年水準の5%減と予測している。これも、10%減としていたこれまでの予測を上回っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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