IBMは米国時間10月15日、利益と売り上げが予想を上回る堅調な第3四半期決算を発表した。また同社は2009年の通年見通しを上方修正した。
同四半期の純利益は32億ドル(希釈化後1株あたり2.40ドル)だった。一方、売り上げは236億ドルでこれは前年同期比で7%の下落となる。アナリストは1株あたりの利益2.38ドル、売上高234億ドルを予想していた。
今後の見通しも堅調なものとなった。IBMは2009年の利益見通しを、これまでの1株あたり9.70ドルから9.85ドルへと上方修正した。アナリスト予測は通年で9.78ドルだった。同社の最高財務責任者(CFO)Mark Loughridge氏はアナリストとの電話会議で、IBMはハードウェアとソフトウェアの両方でマーケットシェアを拡大したと語った。ソフトウェアでは、同社の「WebSphere」がOracleのミドルウェアからマーケットシェアを3ポイント奪ったという。また、ハードウェアでも「Sun MicrosystemsとHewlett-Packard(HP)の両社から(シェアを)獲得している」とLoughridge氏は述べた。
これまでと同様、IBMの四半期決算の結果はサービスとソフトウェアが中心となった。9月30日に締め切られた2009年第3四半期、IBMのグローバル技術サービス部門の売り上げは94億3000万ドルで、前年同期の98億6000万ドルから4.4%減少した。グローバルビジネスサービス部門の売り上げは43億4000万ドルで、前年同期の49億ドルから11.5%の減少となった。Loughridge氏はIBMの第4四半期における契約獲得に関して楽観的な見通しを示し、「いくつか有望な徴候が見られた」と述べた。
企業需要は、販売ルートの改善も含め2010年に向かって安定している、と同氏は付け加えた。これはかなり大きな改善で、今後IBMは複数の好機をとらえることになるという。しかしアナリストたちは、IBMの見通しについてもっと多くを聞き出したい様子だった。
IBMのサービス部門の同四半期における結果は次のようになっている(プレスリリース、プレゼンテーション)。
ソフトウェアの売り上げは51億1000万ドルで、前年同期の52億5000万ドルから2.6%の減少となった。それでも「Lotus」を除く全ての製品で売り上げ増を達成した点が注目される。
IBMのハードウェア事業は弱い結果に終わった。第3四半期の売り上げは39億2000万ドルで、前年同期の44億3000万ドルから11.6%減少した。IBMのハードウェア部門の中ではメインフレームサーバの売り上げが好調だったが、前年同期比で26%の減少となった。
IBMの地域別売り上げは以下の通り。
また、業界別の売り上げは以下の通り。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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