カリフォルニア州サンタモニカ--Yahooのメディア部門は現在、オリジナル動画コンテンツのラインアップを拡大して、従来より少し長い、台本のある番組や台本のない番組を加えることを検討している、と同部門の責任者は述べた。
Yahooのメディア部門担当バイスプレジデントであるJimmy Pitaro氏によると、Yahooは現在3〜5分間のニュース番組とエンターテインメント番組を製作しているが、これより少し時間の長い新番組のアイデアを集めて検討しているところだという。ただし、シチュエーションコメディの脚本家は応募にはおよばない。というのも、新番組は、伝統的なテレビ番組枠の22分間まで引き伸ばされるわけではなく、内容としても同部門の現行のジャンルであるニュース、スポーツ、エンターテインメント、金融といった枠に収まるからだ。
Yahooの最高経営責任者(CEO)であるCarol Bartz氏は、就任からの8カ月間にメディア部門重視へと会社の舵を切り直し、他の分野で切り詰めて絞り出した資金をメディア部門に投じると約束している。Microsoftとの検索分野での提携が実現すれば、メディア部門は同社で最も重要な新規投資分野になるかもしれない。
Yahooはこの10年にわたり、オリジナルコンテンツに対して、愛憎相半ばする関係に近いかかわりを続けてきた。サンタモニカに拠点を置くメディア部門の責任者に元ABC幹部のLloyd Braun氏を鳴り物入りで迎えたが、2005年当時に打ち出した方向性は全く結果を出せなかった。かつてBraun氏が作りたいと望んだテレビスタイルのウェブ番組は、当時うまくいかず、今もなお成功していない。
その代わり、Yahooは製作が容易なオリジナルの短い番組で多くの視聴者を獲得した。これらの番組は主に、毎日配信する「Prime Time in No Time」のように前夜のテレビ番組を要約するものや、日曜朝の「Fantasy Football Live」のようにイベントを予告するものだ。「Prime Time in No Time」の視聴者は1日あたり数百万人を数え、Kanye West氏がTaylor Swift氏と終生の敵になった米国時間9月13日の「MTV Video Music Awards」の翌日には過去最高の730万人に達した。
Yahooは、「動画の軽食」(video snacks)と呼ばれるこうした番組の枠を超えて拡大する余地はあると考えているが、今はまだ具体的なコンセプトを確定していない。Pitaro氏によると、同社は台本ありと台本なしの番組を含む多種多様なアイデアを検討しているところであり、将来的にネットという媒体を何らかの方法で利用して、ソーシャルネットワーキングサイトへリンクする、視聴者参加を奨励するといったことも検討しているという。
これらの新しい番組が2010年第1四半期までに登場することを期待してほしい、とPitaro氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」