バイドゥは9月28日、日本のモバイル検索市場に参入し、「Baidu モバイル」ベータ版を公開した。
Baidu モバイルは「モバイルウェブ検索」「画像検索」「動画検索」「PCウェブ検索」の4つのサービスで構成される。
日本独自の絵文字を検索結果に表示する「絵文字対応検索機能」を搭載したり、モバイルページ、PCページ、動画の検索結果を1画面で表示したりするなど、ユーザーの利便性向上を目指している。
バイドゥの調査によれば、絵文字を含んでいるモバイルページの割合は全体の40.9%にものぼるという。
1ページに含まれる絵文字の平均数は4.10個、絵文字の出現率は113.1文字(バイト)につき1個とのことだ。
このようにモバイルページでは絵文字が多く使われていることから、バイドゥでは2通りの方法で絵文字を検索に組み込んだ。まず絵文字をインデックス化し、検索結果のタイトルと説明文に絵文字を表示した。さらに絵文字の意味に注目し、自然言語を用いて検索できるようにした。たとえば、電話の絵文字で検索すると、電話の絵文字を含むページが検索できる。電話番号を掲載しているお店などを検索する際に便利な機能だ。
Baidu モバイルのトップページからウェブ検索すると、モバイルページ、PCページ、動画検索の結果を同時に表示する。PC版の画像検索で検索数が多かったキーワードは、Baidu モバイルでも画像検索が優先されるという。QVGA端末では検索結果1ページにつき9枚の画像が見られるようになっている。
動画検索はBaidu モバイル専用のインデックスを持ち、モバイル端末で再生可能な動画のみ検索できるようになっている。PCウェブ検索では、バイドゥ独自のトランスコーダを開発し、素早い表示が可能になったとしている。
バイドゥ代表取締役社長の井上俊一氏は、「日本のモバイル市場には大きなポテンシャルがある」と話す。
「1番大きな理由は、これまではキャリアが提供する公式サイトが主流だったが、だんだんと一般サイトの重要性が増してきていること。そうなると検索を使わないとサイトにたどり着けない。これからニーズが高まると思う。ただ利用頻度が高まる一方で、現状のサービスはそんなにクオリティが高くない。競争はまだこれから。最後発だがまだ間に合う」(井上氏)
課題はバイドゥというブランドの認知度だが、井上氏は「モバイルではサービスがこれからそろってきて、ユーザーが使い始めて、さらに使いやすくなってくる。後発のデメリットはそんなにない。PCでもモバイルでも、検索サービスを作れる会社は減ってきた。そのため確かにいまの知名度は低いが引き合いは増えてきている。1年でプレゼンスが確実に上がるだろうと思っている」と述べた。
まずはブランド認知、ユーザーおよびパートナーの獲得というステップを経て、その後PC版、モバイル版ともに広告プラットフォームを展開する計画だという。
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