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日本版フェアユース導入の是非、反対・慎重派の意見が多数--第5回法制問題小委 - (page 2)

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 これに対し、フェアユースの導入に積極意見を提示したのは、インターネットユーザー協会の津田大介氏だ。津田氏は「“プレイシフト”や“タイムシフト”などユーザーが購入したコンテンツを個人的に楽しむ目的でしか利用できないサービスが権利者から提訴され、場合によってはサービス停止に追い込まれている事例が後を絶たない。消費者は技術の発達によって可能になったこうした多様な楽しみ方や流通方法が著作権によって必要以上に妨げられ、不満を抱いている」とユーザーを代表して陳情。また、特定のビジネスの進展のために権利が侵害されることに不満の意を示している権利者側の意見については「創作とビジネスは不可分となっているのが今の現状。『ネット時代にコンテンツが生き残るための法整備はどのようなものか?』という視点も重要ではないか」と提案した。

 一方、「現段階でフェアユース導入の是非を判断するのは難しい」と、明言を避けた団体もある。日本放送協会ライツ・アーカイブスセンター業務主幹の石井亮平氏は「我々は著作権物の利用者であり、放送番組の権利者でもある。利用者の立場で言えば、現状問題になっている事項は、一般規定を導入するまでもなく、現行の制度のもとで解決が図られると思う。権利者側の立場からは、公益性の高い利用については積極的に推進したいと考えているが、その場合には一般規定の基準を明確にする必要がある」と述べた。

 ほかにも日本民間放送連盟知的所有権対策委員会IPR専門部会法制部会主査の池田朋之氏は「映り込みや引用については、利用者として、実務上、権利者との裁判等の紛争となった事例はない」と証言。さらに「権利者として考えると、仮にフェアユースが導入された場合に権利侵害にあたるか否かをその都度裁判で争うというのは現実的に対応は不可能。一般規定の検討をする前に、まずは個別規定による対応について十分に検討すべきではないか」と語った。

 また、モバイル・コンテンツ・フォーラム常務理事の岸原隆昌氏は「具体的な判断基準が提示されていない現状では、フェアユース導入の賛否は検討できない」とし、著作権法の改正案や条文案をはじめ、フェアユースの判断基準などより明確な資料の提示を求めた。

「文化庁法制問題小委員会」 「文化庁法制問題小委員会」

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