Yahooは米国時間8月25日、1650万人以上が利用するアラブ世界で随一のオンラインコミュニティー、Maktoob.comを買収することで合意したと発表した。
Yahooはこの買収を通じて、Maktoob.comのローカルコンテンツを自社サービスに組み込み、アラブ世界向けの情報や、アラビア語版の「Yahoo Messenger」と「Yahoo Mail」を提供することになる。
Maktoob.comによると、同コミュニティーは、アラブ首長国連邦、ヨルダン、クウェート、エジプト、サウジアラビアなどで人気があり、アラブ世界のオンライン人口のうち、3分の1が利用しているという。
そして、成長の余地はまだ残っている。Yahooは世界銀行の数字を引用し、全世界で3億2000万人以上がアラビア語を話すにもかかわらず、全オンラインコンテンツのうちアラビア語で書かれたものは1%に満たないと指摘した。
Yahooの最高経営責任者(CEO)、Carol Bartz氏は声明で次のように述べた。「情報やコミュニケーションツールへのアクセスは、人々の生活にさまざまなかたちでよい影響を与えることが可能だ。当社によるMaktoob.comの買収と同地域への投資によって、アラブ世界はまもなくアラビア語でYahooを体験できるようになり、地域に関連したコンテンツ、プログラミング、サービスが利用可能になる」
両社はまた、今回の買収を、広告主が新しい市場にアクセスする好機としてアピールしている。Yahooが引用したMadar Researchの統計によると、アラブ地域におけるインターネット広告への支出は、2009年に35〜40%増加すると予想されるという。
Maktoob.comのゼネラルマネージャー、Ahmed Nassef氏は声明で次のように述べた。「アラブ世界のインターネットユーザーは、Yahooの広大なコンテンツ群や世界クラスのコミュニケーション製品へアクセスできるようになり、これらは初めてアラビア語で利用可能になる。加えて、広告主は新しく組み入れられたオーディエンスへの広大なリーチを活用して、同地域全体の消費者に効果的なマーケティングを行うことが可能になる」
この買収は2009年第4四半期までに完了するとみられ、その後Maktoob.comはYahooの完全子会社になる予定だ。買収の金銭的な取り決めは公表されなかった。
Maktoob.comの親会社であるMaktoob Groupは、2000年に設立され、ヨルダンのアンマンに本拠を置く。Maktoob.com買収の完了後、Maktoob Groupの残りの企業(Souq.com、CashU.com、Araby.com、Tahadi.comなど)は、Jabbar Internet Groupという名称の新たな親会社の下で運営を続けることになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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