米エネルギー省、超高速イーサネットの開発に着手--スパコンセンター間を接続

文:Tom Espiner(ZDNet UK) 翻訳校正:編集部2009年08月14日 12時45分

 科学者らは、ハードウェアおよびソフトウェアベンダーと協力して、米エネルギー省(DOE)のスーパーコンピュータセンター間を接続するための、100Gbpsイーサネットネットワークのプロトタイプを開発する予定である。協力するベンダーの社名は公表されていない。

 エネルギー省の高度科学計算研究部門を率いるMichael Strayer氏によると、その目的は、1Tbpsの速度のネットワークを開発することであるという。

 声明には、「このネットワークは、研究および商業用ネットワークにおける、100Gbpsイーサネットの将来の導入に向けた、パイロットとなる予定である。1Tb(1Gbの1000倍の速度)のネットワークでDOE科学部門のスーパーコンピュータセンターを相互接続するというDOEのビジョン実現に向けた、大きな一歩となる」というStrayer氏の発言が引用されている。

 同ネットワークは、科学者らによる気候変動のモデル化などの分野のデータや研究成果の共有や、世界最大規模の粒子アクセラレータ「Large Hadron Collider」などの協調プロジェクトに使用される予定である。10Gbpsや1Gbpsのネットワークがより手ごろな価格で実現されるようになれば、企業もその恩恵を受けるだろうと声明には記されている。

 ローレンスバークレー国立研究所の科学者らは、「Advanced Networking Initiative」と呼ばれる、高速イーサネットプロジェクトの研究に着手する予定だ。

 米国政府は、このプロジェクトに莫大な資金を投入している。DOEのEnergy Sciences Network(ESnet)は米国時間8月10日、6200万ドルの資金を受けたと発表した。

 ローレンスバークレー国立研究所が運営するESnetは、同研究所にネットワークおよびソフトウェアエンジニアを新たに採用するために、資金の一部を投入する。もっとも資金の大部分は、100Gbps技術をサポートするために必要となるインフラを有すると判断したプロバイダから、ネットワーク機器やサービスを購入するために使用される予定である。

 資金は、世界的な景気後退における米国経済の回復を目的として、オバマ政権によって施行された経済刺激政策である米国再生・再投資法の下に割り当てられている。

 Juniper Networksは2009年6月、業界初の100Gbpsイーサネット対応ルータインターフェースカードを発表している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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