ネットワーク機器大手のCisco Systemsが、2009会計年度第4四半期(2009年7月25日締め)の決算を発表した。業績はおおむねアナリストや同社が予想していた範囲に収まっており、最高経営責任者(CEO)であるJohn Chambers氏は、同社の販売傾向は通常に戻りつつあると語った。
決算報告は米国時間8月5日、株式市場の取引時間終了後に行われた。同社によると、当四半期の売り上げは85億ドルで、前年同期の104億ドルから18%減少した。
また、利益は11億ドル(1株あたり19セント)と報告された。前年同期は20億ドル(1株あたり33セント)だった。
Cisco Systemsの機器は、インターネット関連や企業ネットワークの多くなど世界中で使われており、同社はテクノロジ業界の指標となる会社とされている。また、同社CEOであるJohn Chambers氏の発言も非常に注目されている。同氏は同社の企業顧客の支出が鈍化したことを手がかりに、現在の景気後退を最初に見抜いた企業トップの1人だ。
Chambers氏は、5月に行われた会計年度第3四半期決算の電話会見で、景気は上向きに転じたとの考えを表明した。ただしこの際も、回復はゆっくりしたものになると釘を刺している。
Cisco Systemsの第4四半期決算を受け、Chambers氏は景気が回復に向かっているとの確信を深めていると語った。とりわけ、四半期ごとで比較した受注傾向が通常の動きに戻ったという。これは回復が順調に進んでいる肯定的な兆候だとChambers氏は述べた。一方で同氏は、この傾向は重要だが、峠を越したと言うにはまだ早いと指摘している。
プレスリリースでChambers氏は「困難な経済情勢のもと、Ciscoは規律ある業務遂行と顧客の成功に引き続き注力することで、四半期および年間を通じて非常に堅調な業績を達成した」と述べている。「この四半期は経済全体と当社事業の双方に数々の前向きな兆候がみられ、とりわけ当社の四半期ごとの受注傾向を見比べるとそれがよくわかる。この積極的な受注傾向があと1ないし2四半期続いた場合、後になって振り返ればこの第4四半期が当社事業の転換点だった、ということになる可能性は高いと考えている」
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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