[レビュー]デジタルノイズキャンセリングの高性能を手軽に楽しむ--ソニー「MDR-NC300D」 - (page 2)

ソニー
内容:ソニーから登場したインナーイヤータイプのデジタルノイズキャンセリングヘッドホン「MDR-NC300D」。デジタルタイプならではの高性能ノイズキャンセリングを手軽に体験できる製品だ。ノイズの特性に合わせてサウンドモードも搭載し、形・内容ともにカジュアルに楽しめるようになった。

自分の周囲に図書館のような静粛な空間ができる

 山手線と地下鉄でテストした。スイッチを入れてしばらくするとスッと電車の走行音が軽減される。くどいようだがNCヘッドホンは、ノイズを全て消すわけではなく、ノイズ音を軽減(小さく)して、音楽を聞こえやすくする。

  • テストは地下鉄などの鉄道で行った。ドラマモードにすると台詞がグッと聴きやすくなる

 MDR-NC300DのNC機能の効果は絶大で、音楽を聴いていると走行音はほとんど気にならなくなる。近くの人の話し声は、2〜3m離れた場所から聞こえてくるようだ。MDR-NC300Dのスイッチを入れただけで、自分の周囲に美術館や図書館のような静粛な空間ができたような錯覚に陥る。同社のアナログNCヘッドホンのMDR-NC22と比べると、サッシと2重サッシほどの違いがあると感じた。

 本機には周囲の音を解析し、最適なノイズ軽減をする「フルオートAIノイズキャンセリング機能」がある。効果は3パターンあり「NC MODE A」は飛行機、「NC MODE B」は電車・バス、「NC MODE C」は空調機器・パソコンの冷却ファンなどの音を最適に軽減する。この機能はオーバーヘッド型のMDR-NC500Dが最初に搭載したが、本機からフルオートでの設定が可能になった。

 音楽再生は低域から高域までしっかりと再現する。音離れが良いのでオーケストラなどを聴いても、音が団子にならず、解像感のある再生が楽しめた。通常NCヘッドホンといえば、ノイズの軽減が優先され、音質は二の次という製品が多いが、本機はオーディオ用ヘッドホンとしても十分通用する実力を備えている。

 また、フルデジタルアンプのS-Masterを搭載しているので、チープな音の音楽プレーヤーと組み合わせても、それなりにリッチな音で再生する。

  • ユニット部には電源、「サウンドモード」、「ボリューム」などのボタンがある

  • ユニット部裏のクリップは着脱式だ

  • 大型のマイクがNCヘッドホンであることを主張する

視聴ソフトにあわせた空間を作り出すサウンドモード

 MDR-NC300Dには「サウンドモード」というイコライジング機能がある。ノーマルモードのほかに、映画やドラマ視聴向けのMovieモードと、ダンスミュージックなど低音重視のBassモードがある。

 Movieモードには、映画などの“ささやき声”を大きく、爆発などの効果音を小さくする、「コンプレッション機能」を内蔵。筆者は「プレイステーション・ポータブル」(PSP)を使って移動中にドラマや映画を楽しんでいるが、このMovieモードを使うと、セリフが聴きやすかった。飛行機などでの長時間視聴にもオススメの機能だ。

 Bassモードはダンスミュージックをイキイキと再生する。この機能を使うと埋もれていたベースラインがぐっと引き立ち、新しい発見があった。Jポップ、ロック、ダンスミュージックを楽しむならぜひ試してみたい機能だ。

  • 「フルオートAIノイズキャンセリング機能」により、周囲ノイズに最適なノイズキャンセリングをする

  • 低音重視モード

  • ドラマモード

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