DeNAが減収減益、「モバゲー」3Dアバター導入の遅れで - (page 2)

 第1四半期はユーザーの利用を増やすために、テレビCMなどの大規模なプロモーションを抑えて新しいコミュニティ機能を導入したり、ユーザビリティを改善したりするなどの施策に取り組んだという。その結果、長期休暇のない期間ながらも、ページビューやユニークユーザー数が前年に比べて安定した伸びを示すなどの成果が得られたとしている。またナショナルクライアントの広告も、食品メーカーやファッションブランドなどを中心に拡大したとのことだ。

モバゲータウンにおけるユーザーの利用状況の推移 モバゲータウンにおけるユーザーの利用状況の推移
※画像をクリックすると拡大表示します

 モバゲータウン以外の事業においては、アフィリエイト広告「ポケットアフィリエイト」がモバゲータウンのアバター需要低下による売上減に加え、不正対策や監視強化によって他社のモバイルメディアの売り上げも減少したことで、売上高が20億900万円と、前年同期比で1割程度減少している。またコマース事業のうち、オークション事業の「モバオク」や決済事業の「ペイジェント」が順調な一方で、物販事業の「モバコレ」「ビッダーズ」において購入単価が下落傾向にあり、受注件数は伸びているものの売上高は減少した。

ディー・エヌ・エーの南場智子氏 ディー・エヌ・エー代表取締役社長の南場智子氏

 その他の事業への取り組みとして南場氏は、米Expediaとの業務提携による、オンライン旅行予約サイト「エアーリンク」の格安旅行券と「エクスペディア」の宿泊予約とのパッケージ商品販売や、900万会員を抱える中国最大級のモバイルSNS「天下網」を展開するWAPTX(本社:英国領ケイマン諸島)の子会社化について、同社と基本合意書を締結したことなどを紹介した。中国市場向けに、DeNAは2007年から「加加城」というモバイルSNSを展開しているが、WAPTXを子会社化した後は、天下網と加加城のサービスを統合することを検討しているとした。

 南場氏は「第1四半期は調整期。弾込めの時期であった」と話し、モバゲータウンの3Dアバターの本格導入やゲームの品質向上などで第2四半期以降は業績が回復するとして、通期の業績予想は据え置いている。またコミュニティと連動したソーシャルゲームの分野についても、「これまで取り組みが弱く、ニーズに応え切れていなかった。そう遠くないうちに導入する予定で、今後は強化していきたい」(南場氏)と、積極的に導入する方針を示した。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]