KDDIは「KDDIの描くICTの役割」と題して、代表取締役社長兼会長の小野寺正氏が、端末の研究・技術開発の取り組みから、新サービス、移動体通信ビジネスの状況について話した。
「ICT以前はリアルの世界で外とのコミュニケーションをとることが普通だった。しかしバーチャルの世界に偏ったのが現在のICTだ」小野寺氏は、ブログやSNS、ネットゲームなどが当たり前となった現在をこう表現する。
KDDIが考えるICTの役割は「アンビエント社会をICTが支援する形」とする。アンビエント社会とは一人ひとりが持つ多様性、可能性をライフスタイルに応じて創造活動を支援するというもの。このアンビエント社会をICTが支援していけば、「自己実現を果たす手段になる」という。
では、ハードウェアとして携帯電話端末はどうなっていくのだろうか。「KDDIでは『去年と違う夏』をコンセプトにした夏モデルを発表している。今回出しているのは、ブックケータイ『biblio』、『Sportio』『Hi-Vision CAM Wooo』『SOLAR PHONE SH002』など。ブックケータイは今まで実際の本を読んでいたが、(ケータイながら)ライフスタイルに溶け込むようなモデルとして出している」とした。
携帯電話初となるHi-Vision CAM Woooについては「今後は携帯電話単独の世界から、家電、ネットワークの連携が進んでくる」ことを見据え、「いずれ全体がつながっていく世界になる」とネットワークとの連携が必須になることを裏付けた。
「それと同時にWi-Fi内蔵の携帯も出した。これは無線LANとブロードバンド回線で楽しむのが最大の目的。家庭にいるときは無線LANで大容量のEZアプリなどを手軽に楽しんでいただきたい」と話すように、小野寺氏は「昔、携帯は外で使うのが当たり前だったが、家の中で使う人が増えてきている」という実態を指摘する。そのため「Wi-Fi連携は今後大きな要素になる」と位置づけている。
ICTと環境問題に関しては「ICTを活用することでグリーン化を推進する『Green by ICT』とICT自身のエネルギー消費を抑制するという、2つの要素がある」と小野寺氏は話す。
そのためKDDIでは小型軽量化や基地局の消費電力を減らすなどの取り組みを実施しているとのこと。太陽電池を利用したエネルギーの節減も始めているという。
また、同じく環境問題の1つである携帯電話にリサイクルについては「携帯電話そのものの形のままリサイクルするのでは(リサイクル率)100%に近づかない。前工程で手による分解作業を導入し、その後端末粉砕機にかけている」とリサイクル率向上に対する取り組みを披露。さらに、撮影画像やメールなど個人情報が残っているために使用済みの携帯電話を手放せないといったユーザーに向けて、「お預りデータ」サービスを実施している。こうした取り組みをすることで、リサイクル率の向上にも寄与しているとのことだ。
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