日立製作所(日立、川村隆会長兼社長)は7月14日、横浜データセンタ(神奈川県横浜市)を拡張、同センタで3棟目となる「横浜第3センタ」を7月21日に開設すると発表した。
環境配慮と迅速な障害対応、クラウドコンピューティング対応がコンセプト。環境対策では、最先端のグリーンIT技術を活用し、日立が推進するデータセンタの省電力化プロジェクトで2012年までに2007年比で最大50%の消費電力削減を目指す「CoolCenter50」の成果も生かして建設したという。
具体的には、高効率設計が特徴という空調設備「FMACS-V(エフマックス-V)」や無停電電源装置「UNIPARA(ユニパラ)」の導入で省電力性を高め、3次元熱流体シミュレータ「AirAssist(エアアシスト)」を用いて空調効率を向上させた。
迅速な障害対応のための運用管理では、「日立統合管制センタ」を設置。IT機器やサーバ室環境ほかビル設備の稼働状況を24時間365日で一元監視し、万一障害が発生しても早期に復旧できるようにした。運用管理ソフト「JP1」を活用することで、システム稼働監視やインシデント管理、問題管理機能を搭載し、障害対応力を高めた。一方、クラウドコンピューティング対応では、同コンセプトを実現するための検証やサービス提供を行う「Harmonious Cloudセンタ」を設置する。
日立は、情報システムの運用管理見直しや、環境対策に対する関心の高まりから、環境に配慮したデータセンタ活用への企業ニーズがさらに高まると判断。2008年から5年間で累計約33万トンのCO2排出量抑止達成を目指す「Harmonious Green」プランも推進し、「環境配慮型データセンタ事業の推進」を重点施策に掲げる。今回の新センタは、日立グループの総力を結集した最先端データセンタの位置付けだ。
新センタの敷地面積は5829平方メートルで、延床面積は1万961平方メートル。地上7階建てで高さは31メートル。
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