ノースカロライナ州の町メイデンは、Appleが同州内に建設を計画しているデータセンターがこの町にやって来ることを心から望んでいるようだ。
Appleに対しては、同州政府が今後10年間に推定4600万ドルの税額控除をすでに約束しているが、カトーバ郡とメイデンはこれに加えて、もしAppleがデータセンターをメイデンに建設するなら、さらに2070万ドルの税額控除を確約する用意があるとAssociated Press(AP)が報じている。この追加の税控除は、Appleのデータセンターが稼働後、10年間にわたって適用される見込みだ。
APの記事がカトーバ郡経済開発公社の理事長、Scott Millar氏の話として伝えたところによると、カトーバ郡とメイデンは今後10年間で930万ドルの税収入を見込んでいるという。
ノースカロライナ州知事のBev Perdue氏は6月初頭に、州による税額控除を認める法案に署名している。同州によれば、Appleのサーバセンターは約50名のフルタイム従業員の雇用を創出するほか、税額控除の条件の1つとして、この施設で働く従業員の平均給与は、施設が設置される郡の標準給与を上回る額に定められるという。
このApple向けの税優遇措置には反対の声もなかったわけではない。ノースカロライナ州議会下院の議員で下院少数党院内総務を務めるPaul Stam氏は、この誘致策に明確な反対の意思を示した。
Stam氏は5月末の時点で、「(Appleは)われわれをもてあそんでいる。これを許せば、相手の思うままだ。Appleはデータセンターを構築するかもしれないし、しないかもしれない。だが、構築する、しないのどちらにしても、構築の決断に税額控除法案の通過は関係ない」と語っていた。
Stam氏の批判が及ぶ範囲は、Appleだけにとどまらない。2007年には、Googleがノースカロライナ州内にサーバセンターを建設する6億ドル規模の契約を同州と交わしているが、同州はこの際にも、2億6000万ドル相当の優遇措置を今後30年間にわたって実施すると約束している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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