AppleはPsystarが再び出廷することを望んでいたが、どうやらそれが現実になりそうだ。
5月にPsystarが破産申請した際に訴訟は自動的に中止になっていたが、米CNET Newsが入手した裁判所の書類によると、裁判所がこの措置を撤回したようだ。
フロリダ州南部地区連邦破産裁判所のRobert A. Mark判事は、米国時間6月19日に訴訟中止措置を撤回した。これにより、AppleのPsystarに対する著作権侵害訴訟は続行可能となった。
Appleは、Appleへの追加資料提供をPsystarに求める申し立てが認められた後でPsystarが破産を申請したと指摘し、訴訟中止措置の撤回を強く求めた。また、破産申請はPsystarが予定されていた宣誓証言を実施する直前に行われた。
Appleは、著作権侵害訴訟で勝訴してもPsystarに損害賠償金を一切求めないとの条件に同意し、破産裁判所による訴訟中止措置撤回への道を開いた。これは裁定を下す際にMark判事が課した条件でもあった。
Appleが、Psystarに対する訴えに十分な根拠があり、有利な判決を勝ち取れると感じていることは明らかなようだ。そうでなければ、訴訟の再開をこれほど強く求めていないだろう。
Appleは、ユーザーがインストールする前に同意しなければならない「Mac OS X」の使用許諾契約(PDFファイル)は、裁判所の精査に耐えうるものだと主張している。実際、Mac OS Xの使用許諾契約には、Appleブランドのコンピュータにしか同OSをインストールできない旨が明記されている。したがって、いかなるクローンメーカーにも、Macクローンを製造する正当な根拠はないということになる。
Appleは2009年に入り、クローンメーカー数社に対応してきたが、なかでもPsystarとの訴訟は最も進展しているので、Appleが訴訟を完結させようとするのも当然と言える。
Appleがこの訴訟で有利な判決を勝ち取ることができれば、Macクローン事業に進出したがっている他社に対する抑止力として、この前例を用いることも可能になる。RussianMacとPearCはそれぞれロシアとドイツでMacクローンの販売を開始しており、Quo ComputerはロサンゼルスにMacクローンを販売する初の小売店をオープンしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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