Googleは、わいせつ画像検閲を目的として、一部検索機能を無効にするよう中国政府から要求されたことを明らかにした。だが、天安門事件の20周年前後で中国政府から検閲を強化するような要求を受けたかについては、明言を避けている。
New York Timesは米国時間6月19日、中国政府関係者がGoogleに、「Google Suggest」と呼ばれる検索機能を削除するよう求めたことを報じた。この機能は、検索バーに入力されたクエリに基づいて、関連する検索語を表示するものだ。要求に従わない場合は、何らかの処罰が課されるという。この機能を利用すると、クエリによっては関連した検索結果としてきわどい含みを持つものが表示されるため、19日の動き以前から、中国の国営メディアや政府関係者によって批判を受けていた。
Googleは以前から、中国で困難なジレンマに直面している。インターネット企業に対し自社製品を検閲するよう求める中国政府の強要と、世界レベルで情報へのアクセスを向上するというGoogleの望みとの折り合いをつけなければならないことである。もちろん、利益を求める株主からの要求もある。
しかしGoogleは、中国政府がわいせつ画像に関し直接介入したことを認めたにも関わらず、中国政府が天安門事件から20年を迎えた4日の前後に、同社の検索エンジンへ一時的な介入を行ったかどうかについては口を閉ざしている。天安門広場で起きたこの事件で、中国政府は過去に、抗議する学生に対して暴力を用いた取り締りを行った。
Google.cnは数日間、天安門広場に関するすべての検索結果の表示を遮断した。これには、1989年の事件とはまったく関係ないものも含まれていた。旅行関連サイトなどの検索結果は、約2週間前から表示されるようになっている。
しかし、今回の件でGoogleは非常に前向きで、Google関係者の声明によると「Google.cnのサービスや、中国語以外の検索に基づくわいせつな画像やコンテンツをGoogle.cnで表示することに関する問題を協議するため」中国政府の関係者らと接触したという。
またGoogleは、中国のわいせつ画像反対の動きと確実に歩調を合わせるため、いくつかの真剣な取り組みを行っている。Googleは「われわれは、自社のサービスを徹底的に調査しており、われわれの検索結果でのあらゆる問題を修正するために必要なすべての手段を講じている。これは大規模な技術的取り組みである。またわれわれは、問題となる検索結果の大部分に対処したと信じている」と述べた。
New York Timesの別の報道によると、これらの取り組みが功を奏さなかった場合に備え、中国政府はPC企業に対し2009年後半にデスクトップモニタリングソフトウェアをインストールさせることを依然として計画しているという。これは先週、中国政府が同政府の「Green Dam」ソフトウェアのセキュリティ上の問題を受け、このインストール計画を再検討しているとする主張を覆すことになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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