サンフランシスコ発--Blu-ray DiscやBlu-ray Discプレーヤーの売り上げが伸びているが、ソニーは同社のHDディスク製品に関連する戦略をさらに拡大しようとしている。
ソニーは米国時間6月18日、当地で開催の小規模なプレスイベントで、BD-Liveの新機能を紹介した。
ソニーの注目度の高い数作品に、9月から「MovieIQ」が搭載される予定だ。これは基本的にはIMDbのライブ版のようなもので、映画を再生しながら、出演者、監督、制作、俳優などの映画関連情報を画面上にポップアップさせることができる。情報を提供するのはIMDbでなく、CDDBを作成しているGracenoteだ。ソニーは1年ほど前にGracenoteを買収している。
この機能は、ユーザーが映画を一時停止して、インターネットで例えば「この女優を見たことはあるが、どの映画だったろうか」というような質問をしないようにするためのものだ。また、インターネットにアクセスできるというBlu-ray Discプレーヤーの本来の能力に基づいていることを意味する。ソニーはこれまで、BD-Live機能を使って独自のトレーラーや数種のトリビアゲームにアクセスできるようにすることで、これを実現しようとしてきた。だがMovieIQは、ユーザーが1度使っただけで忘れてしまうようなものではなく、繰り返し使いたくなるもののようだ。
ソニーの上級幹部であるTracy Garvey氏はこのイベントで、MovieIQを「BD-Live初のキラーアプリケーション」と呼んだ。まるで、今までのBD-Liveの機能には、これほど魅力があるものは1つもなかったということを認めているように聞こえる。
ソニーがまだ同社のBD-Live戦略を微調整している最中であることは明らかだ。このイベントで、同社のバイスプレジデントRich Marty氏は、2008年には3700万枚のBlu-ray Discが販売されたが、同社がリリースしたBD-Live対応のタイトルは、約100タイトルしかなかったと述べている。言い換えれば、同社にとって道のりはまだまだ遠いということだ。
「BD-LiveはBlu-rayを補完するものだ。決してウェブに対抗しようというものではないし、VOD(ビデオオンデマンド)を再生するものでもない。われわれはまだ土台を築いているところだ」(Marty氏)
その土台構築の一部は、Blu-ray Discプレーヤーの価格を下げることだ。「PLAYSTATION 3(PS3)」はいまだ一般的には、大手電機メーカーのBlu-ray Discプレーヤーで最も安いと思われているが、現在ほかのブランドはわずか99ドルや199ドルのプレーヤーを販売している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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