夏のボーナスシーズンがやってきました。こんな景気ではありますが、ボーナス、エコポイント、定額給付金と、ECサイトでは様々な商戦が繰り広げられています。
ユーザーの購買意欲がかき立てられるこの時期にちなんで、今月はECサイトを検証しました。特に今回はECサイトの検索機能に焦点を当てます。被験者は男女混合5名、「Amazon.comとYahoo!ショッピングにて、食器洗い洗浄機を買う」というタスクを課しました。はたして被験者たちは満足のいく買い物ができるのでしょうか?
被験者D(20代男性)は、Yahoo!ショッピングにて「食洗機」と検索窓に打ち込みました。その結果が下記の図です。
視線は「並び替え/絞り込み」機能に集中しており、検索結果の商品はほぼ見られていません。検索結果をよく見てみると、探していた食器洗い乾燥機の本体と共に、「対応食器」「対応洗剤」「付属部品」などが混じって表示されています。これを見た被験者は、一瞬にして「このページは自分の求めていたものではない」と判断したのです。
この被験者が求めていたのは、食器洗い乾燥機本体がずらっと並んだ検索結果でした。その後この被験者は何とか本体だけに絞り込もうと試行錯誤を繰り返しますが、なかなか求める結果にはなりません。被験者はかなりのストレスを感じてしまいました。
商品が見つからないことにストレスを感じたのは被験者Cだけではありません。今回の被験者全員が同じ不満を持ったのです。
検索結果一覧ページにて、欲しい情報と不要な情報が混在している時、被験者たちは、上から順に探している情報だけを見ていくことはしません。ある程度、欲しい情報だけが一覧でまとまったページを要求するのです。そのため、ECサイトにおける絞り込み機能は、非常に重要なツールです。
どの被験者も、検索結果一覧上部の並び替え/絞り込み機能に気づき、これを使って本体だけに絞りこもうとしました。ただこの機能を何度使っても、被験者たちはなかなか求める一覧に絞り込むことができません。
実は被験者たちが使った絞り込みツールだけでは不十分であり、求める一覧を作り出すためには、ほかの絞り込ツールも使う必要があったのです。ただ、この被験者C(30代男性)同様、ほとんどの被験者はほかの絞り込みツールに気づきませんでした。
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