Worldwide Developers Conference(WWDC)の基調講演中、聴衆の間から不満のつぶやきが聞こえ始めた。間もなく登場する「iPhone」のソフトウェアアップデートで利用可能となる、最も求められてきた機能のいくつかが、米国のキャリアAT&Tでは当初サポートされないというのだ。
Macの開発者向け雑誌でありオンラインリソースであるMacTechは米国時間6月8日、AppleとAT&Tに顧客の不満をいち早く知らせるため、「恥を知れ、AT&T」(Shame on you AT&T)というタイトルの投票ページを開設した。このページはWWDCの基調講演が終わらないうちから稼働を開始した。
例えばAT&Tは、テザリング、つまり、標準のiPhone USBアダプタかBluetooth接続のいずれかによって、iPhoneを「MacBook」の携帯モデムとして使用する機能をサポートしない。Appleは、22社のキャリアが、この機能を提供する準備が完了していると述べたが、この機能がAT&Tのユーザーに提供されるかどうか、また提供されるとすればいつか、について基調講演では一言も触れられなかった。
そのほかにサポートされない機能としては、MMSがある。ただし、Appleは2009年の夏にはこの機能もサポートされると述べている。
MacTechが発表した声明は以下のとおり。
Appleは本日、新端末「iPhone 3G S」に加えて、iPhone 3.0ソフトウェアと提供予定の新機能についても語った。この発表で言及されなかったのは、それらの機能が米国において、他の国々でサポートされるのと同じレベルでサポートされるかどうかについてだ。
AT&Tに同社の決定やサポートレベルなどがもたらす影響を理解してもらうため、MacTech Magazineでは、このコミュニティーの考えについてAT&Tに明確なメッセージを伝えるために全員が参加する投票ページを開設した。
投票ページでは、回答者に対し、テザリングや、動画SMS、ネットワーク品質といった機能が回答者にとって重要なものかどうかを尋ねている。最初の質問は「AT&Tは、自社のサポートを恥じるべきだ。恥を知れ」というもので、賛否を尋ねる質問だ。
AT&TとAppleの幹部は、以下の7番目の質問への回答をチェックしたほうがいいかもしれない。
次のうち自分に最もあてはまるものはどれか。
- AT&Tに満足している。
- iPhoneをサポートするキャリアであればどのキャリアにでも移行するつもりだ。
- どのような方法であれ、できる限り早くAT&Tを解約する方法がないか検討している。
またしても、AT&Tのブランドの歴史に残る日となった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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