セイコーエプソンは5月26日、インクジェット方式による有機材料の均一成膜技術を確立したと発表した。この技術を大画面有機ELテレビの製造において、利用していくとのことだ。
有機ELテレビは薄型軽量で、低消費電力、高コントラストなどから次世代テレビの最右翼と目されている。大画面化へのハードルは高く、現在は中小型サイズでの展開にとどまっている。
セイコーエプソンが確立した均一成膜技術は、独自のインクジェット技術「マイクロピエゾテクノロジー」を用いて、有機材料を塗布する精度を格段に高めたというもの。これにより大型基板への有機材料の均一塗布が可能になり、大画面有機ELテレビの量産実現に近づいたとのことだ。
同社では「大型有機ELテレビの製造において課題となっていた塗布ムラを解消でき、37型フルHD以上の大型有機ELテレビの実現に向けて大きく前進した」とコメントしている。
なお、インクジェット方式による均一成膜技術の詳細は、米国で6月2日から開催されるディスプレイ関連の国際学会「SID(The Society For Information Display)2009」で論文発表されるほか、会場で、37型フルHD解像度に相当する14型の有機ELディスプレイが展示されるという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス