解決しなければならなかった問題は、作品で使用されたさまざまなセットごとに、転送装置が異なって見えるようになった点だ。「そのため、(毎回)それを調整しなければならなかった。一見小さな問題を解決するのに、最も時間がかかることもある」(Guyett氏)
アニメーションスーパーバイザーのKavanagh氏は、「スター・トレック」に携わって、今までやったことのないことをやる機会を得た。それは、カメラワークに興味のあるアニメーターとアニメーションに興味のあるカメラ部門の人々からなる1つの作業グループを新設し、それぞれの撮影にそれぞれ責任を持たせたことだ。
Kavanagh氏は、「ILMでは、それまで試したことがなかったことだ」と述べている。
Kavanagh氏は、こうしてできた同氏のチームにとって、「スター・トレック」は最初から最後まで試練の時だったと説明している。6カ月もない期間で860のショットに取り組まなければならなかったし、Abrams氏は、シークエンスの途中で突然ストーリーを変更することもあった。また、通常は監督が担当することだが、アニメーション部門に独自にプレビジュアライゼーションを行うように依頼したりした。
昔なら、時間がかかり過ぎていただろうが、Kavanagh氏は混成の作業グループを編成していたため、メンバーはその課題に対応できた。「このことから得たメリットは、CGのみのショットに対する新しいカメラテクニックを考え出したことだ」(Kavanagh氏)
だが、2009年向けに「スター・トレック」を新しくする上で、真のトレッキーはこのヒットシリーズの最新作を受け入れるだろうか。
レビューの大部分が熱狂的であることから判断すると、答えはイエスのようだ。しかし、Guyett氏は、レビューよりも自分が役目を果たしたかどうかの方に興味がある。
「そうだ。このシリーズの歴史にはこれまでに起こったこと、そしてこれから起こることに同意がある。しかし、われわれはこの作品を時代に合ったものにしただけだ」(Guyett氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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