6208cの電源を入れてみよう。Nokia端末ではおなじみの起動音が鳴った後は、同社端末で一般的な待ち受け画面が表示される。さっそく手書き入力を試すためにメニューキーを押し画面上のメッセージのアイコンを指先で押してみよう。と、あれ?反応しない?なぜだろう?
実は6208cのディスプレイはタッチパネルではないのだ。中国トンデモケータイはフルタッチパネル&手書き入力対応が基本だが、この6208cは手書き入力時のみディスプレイがタッチ操作対応になるのだ。つまり6208cでスタイラスペンが利用できるのはメール/メッセージ関係、メモ、カレンダー、電話帳など文字入力を行うアプリのみ。それ以外の操作やアプリでは普通のケータイのようにカーソルキーを利用する。このあたりは中国トンデモケータイのほうが機能が上だったりするのだ。
ではNotes(メモ帳)を起動して手書き文字入力を試してみよう。新規ノートを開くと画面の右上にペンを持った手のアイコンが表示される。このアイコンがある画面は手書き入力が可能なのだ。
この画面上をスタイラスペンでタップすると、手書き文字入力画面に切り替わる。これであとは自由に手書きすればよいわけだ。なお手書きエリアは画面の白い部分であり、画面全体ではない。白い部分をはみ出すと認識されないので注意が必要だ。まぁもっとも、この見やすい画面ならどこに文字を書けばよいか一目瞭然だろう。
入力可能文字は中国語、英語、数字、記号。それぞれの入力は画面右側のダイアログBOX部分をタップしてモードを切り替えて行う。また中国語には日本の旧字体に相当し香港や台湾で利用されている「繁体字中国語」と、中国が独自に簡略化し、中国大陸やシンガポールなどで利用されている「簡体字中国語」の2種類がある。6208cではその両方を切り替える必要なく入力可能なだけではなく、繁体字で入力すると候補文字には簡体字が出てくるなど使いやすくなっている。たとえば繁体字で「灣」と入力すれば、簡体字の「湾」の字も候補に上がる。
ところで肝心の手書きの認識率、書き味はどうだろうか?これが実に心地よいのだ。「よくインクの出るサインペン」で「光沢のある厚紙の上に字を書く感覚」とでも表現すればよいだろうか、スタイラスペンで手書きした文字がはっきりくっきりと画面に表示され、すぐに漢字に変換されていくのである。この書き味は他のケータイでは味わえないほど良いもので、6208cが中国語圏だけの限定発売だなんてもったいないと思えてくる。ここまで気持ちよいと日本語も書きたくなるのだが、6208cは日本語仮名の手書き入力には対応していない。うーん残念無念……。
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