Mozillaは米国時間4月27日、オープンソースのウェブブラウザ「Firefox 3.5」のベータ版を公開した。同ベータ版では、性能の改善、いくつかのウェブプログラミング機能、プライベートモードの強化がなされている。
Mozillaはこれまで3.1のバージョン番号がつけられたベータ版を公開してきたが、当初の計画よりも変更の規模が大きくなったことから、今回のベータ版よりバージョン番号を3.5に変更した。Mozillaは2009年3月、次期版のベータは4回目となる今回が最後となり、正式版を公開する前に磨きをかけたリリース候補版を公開する計画を明らかにしている。
ウェブブラウザ市場の競争は激しくなっている。Microsoftは、機能を大幅に改善した「Internet Explorer(IE) 8」をリリースしており、Googleは「Chrome」で市場に参入した。Appleも「Safari」でWindowsにおける足がかりを確立しようとしている。Firefoxのシェアは現在、IEに次いで2位となっている。
現行版の「Firefox 3.0」系と比較した場合の変更点は、JavaScriptエンジン「TraceMonkey」の改良による高速化、サーバとブラウザ間でデータをやり取りするJSON(JavaScript Object Notation)技術のビルトインサポート、今まで数年間画像で提供されてきたのと同じ方法によるオーディオとビデオコンテンツでのタグのサポート、ネットサーフィンの間コンピュータに何も痕跡を残さないプライベート閲覧モード、許可を受けたアプリケーションによってユーザーの位置情報を認識できる技術のサポート、ウェブアプリケーションのユーザーインターフェイスに影響を与えることなくブラウザがバックグラウンドで処理できる「Web Workers」の導入などがある。
Firefox 3.5ベータには、「Gmail」やWindows版「AVG Safe Search」で明らかになったような既知の不具合がある。またFirefoxで人気のこれら拡張機能の多くがクラッシュする可能性がある。詳細についてはリリースノートを参照してほしい。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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