機種変更などで使用しなくなった中古携帯電話の売買が広まっている。多くの第3世代携帯電話の情報は、SIMカード(FOMAカード、auICカード、 USIMカード、W-SIM、EMchipといった電話番号や契約情報が含まれたICカード)で管理されるようになり、同キャリアであれば中古携帯電話への移行が簡単になったためだ。
ネットユーザーは中古携帯電話についてどのように考えているのだろうか。20代から40代の男女に対し意識調査を実施し、397名の回答を集計した。
SIMカードの入れ替えだけで中古携帯電話が使えることを提示し、中古携帯電話が販売されていることを知っているか聞いたところ、59.4%が「知っている」と回答。男女別では、男性で「知っている」人が62.6%と女性よりやや多く、年代別では、20代が63.0%で最も認知率が高かった。
実際に中古携帯電話を購入した、あるいはもらったことがあるかとの質問には、「購入したことがある」が6.8%、「もらったことがある」が4.5%、「(購入・譲渡)どちらもある」は0.5%という結果に。「購入経験者」は合わせて7.3%。「利用経験者」は合計11.8%とまだ少数派のようだ。
「購入経験者」に対し、中古携帯電話をどこで購入したかと聞いたところ、89.7%が「ネットオークション」と答え、「インターネットのショップ」「店舗」で購入した人は数%であった。
次いで「利用経験者」に、何かトラブルになったことはあるか聞いたところ、「ある」と答えたのは8.5%。トラブルの内容としては、「バッテリーがすぐ消耗する」「パスワードがわからない」「番号の抜き忘れ」などがあげられた。
全員に、新品よりも安価に購入することが可能であることを提示した上で、今後機種変更などのときに中古携帯電話を購入したいか尋ねた。「購入したい」は6.5%、「購入を検討したい」は28.0%で、合わせて34.5%が購入に意欲的だった。
また、「利用経験者」に限ってみると、「購入したい」27.7%、「購入を検討したい」は53.2%で、実に80.9%が今後の購入を前向きに検討しているようだ。
「購入したい」「購入を検討したい」と回答した人に、その1番の理由を聞いた。「安く購入できるから(73.7%)」が飛びぬけて多く、「壊れたときなどにすぐ替えられるから」「生産終了機種が購入できるから」が10.9%、「エコになるから」はわずか4.4%。全体に比べ、女性と40代で「生産終了機種が購入できるから」、40代で「壊れたときなどにすぐ替えられるから」とする人の割合がやや多い。
一方「購入したくない」人に、最も大きな理由を答えてもらったところ、最も多かったのは「中古が嫌だから」の43.8%。次いで、「前の持ち主がはっきりしていないから(23.1%)」「古い機種しかないから(11.5%)」の順に。その他の理由は数%。「携帯電話を購入する予定がないから」とした人は10.4%だった。
現在の利用者はまだ少数だが、利用経験者のリピート率は高そうだ。3人に1人は今後の購入に意欲的ということもわかり、今後の中古携帯電話市場の広がりを予感させる結果となった。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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