総務省の「ICTビジョン懇談会」は4月20日、中間報告書をまとめ公表した。2011年以降2015年ごろまでを視野に入れた、政府のICT政策が目指すべき方向性が示された。
報告書では、国が目指すICT政策の基本戦略として「『知識・情報経済大国』の実現」が掲げられた。また、この戦略のもと強化する重点政策には、(1)ICT基盤の強化、(2)ICT利活用の推進、(3)知識・情報流通の加速化、(4)グローバル戦略の強化の4指針が挙げられた。
具体策として、ICT基盤の強化では、ICT関連ファンドの創設やICT関連投資を促進するための税制措置などを提言。ICT利活用の推進では、国民電子私書箱の創設や、国立国会図書館などの知識・文化のアーカイブ化、フォーマットやメタデータの標準化、医療・教育・農業の3分野における情報化を重点的に推進していくことなどが盛り込まれている。
そのほか、知識・情報流通の加速化では、放送コンテンツの著作権者などに関する情報を一元管理する運用組織の構築、グローバル戦略の強化では、「アジア知識・情報流通圏」を確立するための共同研究などでイニシアチブをとるための機構の設立といったことも提言されている。
同懇談会では、引き続き議論し、6月をめどに最終報告書を取りまとめる方針とのことだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス