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クールジャパンはどこまで真剣なのか - (page 3)

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変わらぬ課題と解決への方策

 今世紀に入っての日本政府の積極的な取り組みは、成果をあげているとは言い難い状況が続いている。前提となる市場の理解不足もさることながら、実際に海外に展開しようという事業そのものには難題が横たわったままで、解決が進んでいないからだ。では、これまでの努力はどうなったかといえば、国内での市場環境整備に費やされる傾向が強い。

 90年代から「クールジャパン」が議論されるきっかけとなったグローバル化やネットワークによる自由なコンテンツ流通は、国内外の消費者が積極的にメディアコンテンツに対するアプローチを行うようになった結果であった。しかし、事業者はその状況を活用することなく、むしろその進展を否定し、抑える方向に走る傾向が強かった。そのため、近年になっての従来の流通経路の崩壊ショックはより大きなものとなり、その国内市場のテコ入れにコンテンツ産業促進政策が費やされ、本来的な目的である積極的な海外展開にまでは手が回らない状況が続いている。

 加えて、日本固有の商習慣やメディア産業構造による海外との取引の困難さ、日本市場と比べて対象となるアジア圏の個別国市場規模では圧倒的な違いが確実にある。国際展開を望まれている当事者=メディアやコンテンツ事業者にとっては、大きなコストをかけて国際展開するメリットはあまり見えない。日本だけでも十二分に儲かるのだ。それゆえに、まさに「ガラパゴス島」状態が続いてきた。

 しかし、Television Business International社の調べによれば、日本を除くアジア・オセアニア17カ国(バングラデシュ、ブルネイ、中国、香港、インド、インドネシア、韓国、マカオ、マレーシア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、オーストラリア、ニュージーランド)の市場規模合計は、放映料合計でも日本の倍近くとなる。また、これら17カ国のGDP合計は日本の倍。これら17カ国の人口は、世界総人口の半分以上の35億人(日本の約27倍)にも達し、放送料収入だけではなく商品市場を想定すれば、裕福層のみを対象にしても十二分に大きな存在であることがわかる(世界の番組放映料一覧を参照)。

世界の番組放映料一覧
世界の番組放映料一覧
世界の番組放映料一覧 世界の番組放映料一覧(※画像をクリックすると拡大します)

 世界の番組放映料一覧を見ると、下から18カ国がオセアニアとアジアだ。ちなみに、米国や欧州主要先進国は圧倒的に単価が高いことがわかる。それに比べると、日本の放映料は相対的に低い。

 不幸なことに、これらの数量データは国際インテリジェンスの不足がゆえに、あまり知られていない。そのため、目先の小さな規模での議論に終始してしまえば、やるだけ損という発想になっても致し方ない。

 こういった数値でもあれば、あくまで理論的ではあるものの、内部を整備しろ、がんばれと後ろから尻をたたくだけよりは、よほど説得力が生じるのではないか。

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