Barack Obama米大統領は米国時間4月18日の週例演説において、米国初の最高技術責任者(CTO)としてAneesh Chopra氏を指名したと発表した。
現在バージニア州の技術長官を務めるChopra氏は、「雇用の創出や医療費の削減から国家の安全維持にいたるまで、米国において最も優先度の高い急務の実現を支援するため、技術革新を推進する」とObama大統領は述べた。
同時にObama大統領は、政府の最高業績責任者(Chief Performance Officer:CPO)として経営コンサルタントであるJeffery Zients氏を指名したことも発表した。Zients氏はChopra氏とともに、「政府全体における技術ポリシーを確立し、技術を用いて安全性を向上させ、透明性を維持し、コストを削減する責務を負う最高情報責任者(CIO)であるVivek Kundra氏と緊密に協力してもらう」と大統領は述べた。
ホワイトハウスのプレスリリースによると、Chopra氏は、バージニア州の「行政改革において効果的に技術を活用し、バージニア州の技術革新計画を推進し、技術に関連する経済的発展を促進するための戦略」を統括していたという。
Chopra氏は、バージニア州技術長官の前には、Advisory Board Companyでマネージングディレクターを務め、企業幹部らに医療業務に関するアドバイスを与えていた。その経験が、Obama大統領が提案する情報技術にかなりの重点を置く医療改革に役立ちそうである。
2009年に入ってからワシントンで開催されたCongressional Internet Caucus Advisory CommitteeのState of the Net ConferenceにおいてChopra氏は、医療や教育などの分野の管理におけるいくつかの側面を改善するためのバージニア州のプログラムについて語っていた。
例えばバージニア州は、物理学の「flexbook」を公開する準備を整えていた。このflexbookは、バージニア州のこれまでのカリキュラムには欠けていた物理学の分野を網羅するウェブベースの教材から構成されている。
当時Obama大統領の政権移行における技術、革新、政府に関する改革監視ワーキンググループのボランティアチームの一員であったChopra氏は、「情報をよりアクセスしやすいものとし、これまで以上に協力することができる。また人々は、自らが選出した官僚の責任をさらに明確にするためにこれまで以上にできることがある」と述べた。
Chopra氏は、数カ月もの間政府における役職の候補者として報じられ、Obama大統領の政権移行チームの支援に多大な貢献をした人物でもあるが、CTOをめぐってはシリコンバレーを拠点とする人物が選出されるのではないかという憶測が主流であった。TechCrunchも「Obama Spurns Silicon Valley Vets(シリコンバレーのOBは選ばれず)」という見出しで、これを指摘している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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