独自のクラウドコンピューティングシステムの構築を目指す企業を支援するための技術を提供している企業リストにCanonicalを追加してほしい。しかし、まだ萌芽期のクラウドコンピューティング市場で、より知名度の高い他企業と異なるのは、その技術がオープンソース企業から提供されるという点だ。
Canonicalは、「Ubuntu」オペレーティングシステム(OS)の商業スポンサーとして最も良く知られている。Ubuntuは、Debian GNU/Linuxベースのコンピュータ用OS。Ubuntuは800万〜1000万人のユーザーを抱え、その使いやすさですくなからず成功を収めてきた。
Canonicalは4月に、クラウドコンピューティングサービスの提供に関する計画の最初の詳細を発表する予定となっている。現時点では、まだ詳細はほとんど明らかになっていないが、同社の経営陣は、これまでの経験などを生かし、UbuntuをオープンソースOSとして推進した時と同じアプローチを採用するつもりだ。
その基本的な考え方は、クラウドコンピューティング技術をオープンソースで提供し、ユーザーがそれぞれのニーズに適合するように変更可能にするというものだ。同時に、Canonicalは開発者らのフィードバックループを活用し、バグの修正や製品の向上に役立てたいと考えている。利益は、導入後の補助的なサポートやアドオンサービスの販売を通じて得られるだろう。
クラウドコンピューティングとは、包括的な意味では、ユーザーがインターネット経由で処理能力やストレージスペースを利用できるというコンセプトを指す。クラウドコンピューティングは今や、多くの企業がひしめく話題性の高い分野になりつつあり、このたびの発表の前にも多くの企業が参入を発表している。最近では、Sun Microsystemsが先週、開発者、新興企業、学生らがクラウドコンピューティングインフラを利用できるようにする計画の詳細を発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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