富士通フロンテックは3月18日、カラー電子ペーパーを採用した携帯情報端末「FLEPia(フレッピア)」の国内向け一般販売を開始した。同社ウェブ販売サイト「フロンテックダイレクト」にて購入できる。出荷は4月20日を予定。価格は9万9750円(税込み)で、カラーはホワイトとブラックが用意されている。
FLEPiaは、富士通フロンテックと富士通研究所が、カラー電子ペーパーを採用して開発した携帯情報端末だ。電子ペーパーは、外光を反射させて文字や画像をカラー表示するため、画面保持には電力が不要。画面の切り替え時のみ電力を必要とし、一般的なノートパソコンに比べ電力消費量は50分の1という省電力を特徴とする。
1回の充電で最大40時間の連続した表示が可能(コンテンツ表示間隔を1分として、64色のカラー画像を2400ページ表示させた場合)。一方で、光が必要になるため、暗い室内での表示は難しく、室内で使用するには1000ルクス以上の照度を推奨するとしている。
FLEPiaの表示画面サイズは8型、768ドット×1,024ドット(XGA)。大画面ながらも薄さは12.5mm、重さ385gと薄型・軽量だ。表示色数は、64色(1スキャン)、4096色(2スキャン)、26万色(3スキャン)の3つのモードで切り替えられる。書き換え速度は1.8秒(1スキャン)、5秒(2スキャン)、8秒(3スキャン)。
電子書籍販売サイトを運営しているパピレスと提携し、富士通フロンテックの公開サイトを通じて小説、新刊書を購入できる。電子書籍ビューアは「ブンコビューア(XMDF形式)」と「T-Time(.book形式)」を標準搭載している。4GバイトのSDメモリーカード(別売)に新刊書5000冊相当を保管できるとしている。
また、Windows CE 5.0を搭載しており、ウェブの閲覧や電子メールなども利用できる。ExcelやWordなどのデータも表示でき、外出先で電子メールの添付ファイルの参照など、携帯情報端末としても利用できるため、ビジネスマンを主なターゲットにしているという。
FLEPiaは2007年4月に発表し、これまで企業向けにサンプル製品として出荷をしてきた。今回の製品は、顧客の声や展示会などで寄せられた声を反映し、輝度や書き換え速度の向上、Bluetoothの搭載など機能を強化したもので、企業や個人など一般向けに広く普及させていきたい考えだ。販売目標は、今後2年間で5万台を目指すとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス