外観は小さいおもちゃ、その実態は?--「カワユすぎるぅ!ラブリーなクマケータイ」 - (page 5)

日本が得意な分野のはずのキャラケータイ

 しかしやっぱりというか、このクマケータイはあまり売れなかったようである。ちなみに発売時の価格はNTD6990、2万数千円もした。もちろん筆者は台湾で見かけてその値段で即買いしたのはトーゼンであるが、「うぅー、高いなぁー」と辛い思いをして買った記憶がある。それは当然のことで、この値段を出せば当時ですら大手メーカーのミッドレンジモデルが買えたのだ。子供のためにわざわざ高い端末、しかも単機能な製品を買い与える親はいなかっただろう。私も趣味じゃなければ絶対に買わない値段だ(笑)。

 その後販路を東南アジアに広げたようで、パッケージデザインも簡素化、また初代モデルは本体にUSB端子があったが他国向けはそれも廃止しがんばってコストダウンを図っていた。それでもやっぱり値段は高すぎたようで、末期は各国で投売りされていたようだ。

 ちなみに筆者はその後タイのバンコクで赤とピンクをゲット。続けてマレーシアのクアラルンプールで緑と黄色を確保、無事5色をコンプリートしたのであった。コレクター魂というのは悲しいもので、カラバリがあるとついつい全色集めたくなるもの。2万円数千円で5色買ったら10万円で破産してしまうが、投売りのおかげでその半額以下で全色揃えることができたのだ。なお先日クアラルンプールヘ行ったらまだ売っていました。ご興味ある方はぜひ現地でどうぞ〜!

 そういえば昔、日本でも某ネコ型ロボットキャラクターのPHSが売られていた。あれはあれで結構ウケた記憶がある。日本はキャラクター文化の国で、あらゆるキャラクターにあふれ返っている。こんな国世界でも他にはないだろう。それらのキャラクターが即座にケータイになって売られたら楽しいと思うのだがどうだろうか。日本がGSM方式を採用していたら、中小メーカーなどからキャラクターケータイが毎月のように発売されていたのではないだろうか?それが海外に輸出もされ、「日本と言えばキャラケータイ」、そんな時代になっていたかもしれない。

 成田空港の免税店にずらりと並ぶキャラクターケータイ、それに群がる外国人観光客たち──そんな光景を見ることができたら面白いのになぁー。このクマケータイを見ながら、ついついそんなことを考えてしまうのであった。

東南アジア向けのパッケージ
東南アジア向けのパッケージ(※画像をクリックすると拡大します)
初期の青モデル以外はUSBコネクタが廃止
初期の青モデル以外はUSBコネクタが廃止(※画像をクリックすると拡大します)

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