その頃、ケータイのメールマガジンがはやり始め、ゼイヴェル(現:ブランディング)が「ガールズウォーカー」で注目を集めて一気に会員を獲得していきました。この辺りから、モバイルのマーケティングが注目され、様々なビジネスが生まれていきます。
2001年1月には、Javaを搭載した端末が発売され、iアプリサービスを筆頭に各社が「アプリケーションをダウンロードして、端末の機能を追加できる」を売りに新しいビジネスを生みだしていきました。特にゲーム業界が本格的に参入を始め、個人でもアプリが作れることから「ギガアプリ」や「アプリ★ゲット」などのアプリポータルサイトが生まれました。最近では個人プログラマーが1000万円売り上げたことが話題になりました。
着メロ、ゲーム業界を中心にユーザー獲得のために広告宣伝を積極的にしたことで、モバイル広告が立ち上がり、メディアレップと呼ばれる代理店も数多く生まれています。
その後、FeliCaを搭載したおサイフケータイが発売され、リアルビジネスとの連動が注目されるようになり、クーポンや交通機関の決済を中心に生活の一部として浸透してきています。個人的には、「タッチで認証」という分かりやすいユーザーインターフェースについては、まだまだ可能性を感じています。
今は使い始めるのに面倒な操作が必要で、ハードルが高く、利用率は低いようですが、利用している人の満足度は高いという調査結果もあります。この面倒な操作がもっと改善されれば、飛躍的に浸透していくのではないでしょうか。 二昔前に言われた「クリック&モルタル」もやっと本当の意味で使われるものがでてくると思います。日本マクドナルドのケータイクーポンも、小さい子供のいる主婦層にも歓迎されています。
ここ数年では、携帯電話が浸透し、数字キーでの文字入力も一般化してきたことと、検索サイトが携帯電話にもどんどん対応してきたことで一般サイトの利用が増えてきました。そのため、当時公式サイトとしては認められていなかったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やブログなどのコミュニケーションサイトが使われるようになり、上場する企業もでてきました。
無料ホームページ作成サイトからケータイ小説が作れるようになり、ケータイ小説ブームも起きました。この辺りは、「魔法のiらんど」や「フォレストページ」の功績が大きいと思います。やはり、携帯電話はコミュニケーションツールであると言うのを再認識させられる現象ではないでしょうか。
他にも電子書籍としては、電子コミックも立ち上がってきました。僕自身も5年前に電子コミック事業を立ち上げたことがあるのですが、まだ時期が早すぎたので苦労しました。残念ながら自社では撤退してしまいましたが、最近は青年誌や少女コミック系を中心に盛り上がりを見せています。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手