バルセロナ発--携帯機器向けチップメーカーのQualcommと携帯電話機メーカーのNokiaは、ついに和解したようだ。
かつて法廷で厳しく対立した両社だが、バルセロナで開催中のGSMA Mobile World Congress 2009において現地時間2月17日、北米市場向けの3Gスマートフォンの技術開発で提携することを発表した。
新しいスマートフォンは、Symbian OS用のNokiaのアプリケーションプラットフォーム「S60」と、Qualcommの「Mobile Station Modem」技術を採用した同社の最新チップセットを搭載する。両社によると、この共同開発から生まれる最初のモバイル機器は2010年中ごろに登場することになりそうだという。また、新しい機器は、新たに設立されたSymbian Foundationが開発する技術と互換性をもつ。
Nokiaの最高経営責任者(CEO)Olli-Pekka Kallasvuo氏は、17日午前に行った基調講演でこの提携を自賛し、さらなる提携の必要性について述べた。
「われわれは変化に対し開かれた態度でいる必要がある」と、Kallasvuo氏は語った。「これまでとは違ったさまざまなかたちで、競争相手やパートナー企業と連携しなければならない」
もちろん、NokiaとQualcommの組み合わせは、訴訟でやり合った過去をちょっとした驚きではある。両社は約3年の間、特許ライセンスや特許使用料の権利をめぐって争ったのだ。互いに相手を提訴したが最終的には2008年7月に、法律に関する相違点について両社は和解した。その中でNokiaは、過去の分だけでなく将来についても、Qualcommに特許権使用料を支払うことで合意している。このとき、金銭面での条件についての公式な発表は行われなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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