ドワンゴは2月5日、2009年9月期第1四半期(2008年10月〜12月)の連結決算を発表した。ニコニコ動画の有料会員収入や広告収入が増えたほか、子会社のゲーム事業などが好調で増収増益となった。
ニコニコ動画事業にあたるポータル事業の業績は、売上高が前年同期比77.9%増の6億3600万円、営業損失は前年同期より2億2700万円増え、4億7500万円の赤字となった。会員数は2008年12月末時点で1072万人、うち有料会員数は24万8000人となった。有料会員数は2008年に入って20万人前後で推移していたが、第1四半期で大きく伸びた。
有料会員向けにお気に入り動画を登録できる「マイリスト」の数を増やすなどの施策を行ったほか、ニコニコ動画で人気のユーザーが「有料会員になろう」と呼びかけたことが影響したようだ。ニコニコ動画の運営者によると、12月10日前後で有料会員の数が急増したという。なお、2009年1月末のユーザー数は1109万人、有料会員数は26万5000人となっており、有料会員数の伸びが続いている。
ニコニコ動画の広告売上高は四半期で2億5000万円を超え、広告主数、出稿数ともに伸びている。広告主の業種で見ると、PC関連に加えて化粧品関連やファッション関連が増えているとのことだ。このほか、新たにニコニコ動画内で利用できるポイントの販売を始めており、これも売り上げの増加につながっている。ただし登録会員数の増加に伴う設備投資や回線費用の増加などにより、黒字化には至っていない。
主力事業である着メロ、着うたなどのモバイル事業は、売上高がは前年同期比6.0%増の42億8400万円、営業利益が同55.9%増の11億5500万円となった。人気楽曲の権利獲得やタイアップ企画などの施策で、有料ユニークユーザ数が前年同期よりも14万3000人多い383万400人、ARPU(ユーザー1人あたりの月間売上高)は同3円増の380円となった。また、ゲーム事業では2008年10月に発売した人気シリーズ「侍道3」「喧嘩番長3」などが売り上げに貢献したとしている。
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