KDDI、3.9Gケータイ「LTE」の周波数帯について総務省をけん制

永井美智子(編集部)2009年01月23日 19時37分

 KDDI代表取締役社長兼会長の小野寺正氏は第3.9世代携帯電話(3.9G)の「Long Term Evolution(LTE)」に関して、現行の第3世代(3G)と併用して使えるようにするとした。また、周波数帯については1.5GHz帯以外も使いたいとの考えを示した。これは、1月23日に開催された2009年3月期第3四半期の決算発表会において述べたものだ。

 LTEは携帯電話で100Mbpsを超える高速通信が可能になる規格。総務省は1.5GHz帯を中心に、NTTドコモ、ソフトバンク、KDDI、イー・モバイルの4社に免許を割り当てる方針だ。

 小野寺氏はLTEのメリットについて、「周波数の利用効率が向上でき、ビット単価も下げられる」と話す。しかしその一方、OFDM(直交波周波数分割多重)と呼ばれる新たな技術を使うことから、「端末は(3Gとの)デュアルモード以外方法はない」(小野寺氏)とした。

 サービスの開始時期については明言を避け、「総務省が(周波数の利用方法に)制約をつけるかどうかが大きな課題だ」と小野寺氏は話す。

 「800MHz帯を優先したいのが本音だ。今の設備投資は、新しい機器の値段よりも新たな電源設備のほうが高くなっている。新しい局を建てないスタイル、つまり1.5GHz帯でなければ、かなりコストを下げられる。(周波数の利用方法を)がりがりに決められてはかなわない、というのが本音であり、総務省の方針次第で(サービスの開始時期や内容は)変わるだろう」(小野寺氏)と総務省をけん制した。

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