Advanced Micro Devices(AMD)の最高経営責任者(CEO)は、ネットブックはいつかなくなるだろうと予言する。
AMDのCEOであるDirk Meyer氏は米国時間1月22日の決算発表の電話会議で、「ネットブックとノートブックの区別は今後、なくなるだろう」と述べた。
「双方の価格帯とフォームファクタが重なってくるだろう」(Meyer氏)
「ネットブックのような(低い)価格帯でノートPCを購入しようとする人は妥協を強いられる。現在のネットブックの仕様を考えると、グラフィックやメディア機能を中心に、完全なPCエクスペリエンスを体験できない」とMeyer氏は述べ「その一方で、薄型で軽量のマシンを欲しがっている人は大きな出費を余儀なくされてきた。典型的な価格ラインは1000ドル以上だ」と続けた。
これから出てくる低価格の超薄型ノートPCは、小型、薄型、軽量で、なおかつネットブックよりもパワフルなノートPCを望む消費者のニーズを満たすもになるだろうとMeyer氏は見ている。
くしくも、IntelのCEOであるPaul Otellini氏も、先週開催した決算発表の電話会議で、ネットブックについて過去形で語っていた。Otellin氏は、2009 International CESでのネットブックをとりまく一連の盛り上がりから、「この市場は今のような経済環境下でも、成長するポテンシャルが高かったこと、そして刺激的なセグメントだったことが証明された」と述べた。もっとも、同氏はIntelが「向こう2〜3年間、ネットブック市場で順調に売り上げるつもりである」とも述べている。
Intelは2009年に、メインストリームのCoreアーキテクチャベースのチップを低価格の超薄型ノートPC向けに提供する予定であり、Otellini氏の発言がこれを意図したものなのか、それとも単に現在までの市場環境を振り返ったものなのかは定かでない。Intelが年内に投入しようとしているチッププラットフォームは、ネットブック市場をとりまくブームを奪う可能性を秘めている。
さらに、IntelはAtomプロセッサについて、2009年は大型のアップデートを計画していない。同プラットフォームで予定されているのは、プロセッサスピードのわずかな向上と、グラフィックのわずかな改善程度である。ネットブック市場が過去のものになったということについて、AMDとIntelは意見が一致していると考えてよいのだろうか。答えはそのうちに分かるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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