今回のプレゼンで圧巻だったのが、コニットの橋本氏だ。剣道着に木刀を携えて、パフォーマンスを行い、時には観客に挑みかけながら絶妙に言葉の間をあけ、和風なデザインのチェスゲームアプリ「Samurai Chess」を紹介した。橋本氏は大学時代に英語劇をやっていたということで、その経験を生かして会場を大いに盛り上げた。
筆者は海外プレスの反応も見ていたのだが、普遍的・一般的なアプリに比べて、日本風なテイストを備えたアプリに対する関心が強いように感じた。
ビースリー・ユナイテッドの鈴木氏は「30代、男性がユーザー層の中心というiPhone市場の中で、あえて女性、子供に受けそうなアプリを狙った」と語りながら、同社のアプリ「つみネコ」を紹介した。これは数種類の猫のキャラクターを崩れないように積み上げていくというゲームアプリだ。
最後に、個人でのiPhoneアプリ開発者として日本で最も成功を収めている1人である和田氏が、ガイド機能つきで手軽にピアノを演奏できるアプリ「FingerPiano」を紹介し、イベントは活況のうちに幕を閉じた。
MacWorldに出展する企業といえば、UEIを除けば、日本からはニコンやキヤノン、富士通といった大手企業のみ。また、海外のiPhoneアプリメーカーも、ビジネス系のアプリ以外はほとんど出展しないという状態だ。そんな環境において同イベントは、日本人が開発したiPhoneアプリのユニークさを海外メディアにアピールする格好の機会となった。今後はこのようなケースが増えることで、日本のサービスが海外に進出していくきっかけなることを期待したい。
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