Googleは米国時間1月9日、オープンソースプロジェクト「Google Blog Converters」を発表した。ブログサービスの乗り換え支援を目指したものだ。
ブログをホスティングするためのパブリッシングシステムは、いろいろなものが普及している。サービスとして提供するところもあれば、利用者が各自のサーバで運営できるソフトウェアを提供しているところもある。しかし、いざインフラを変更しようと思い立つと、その道は険しい。情報がロックされているとか、情報を入手できなかったりとかいうわけでは必ずしもないのだが、ブログのパブリッシングシステムを乗り換える際の実際的な障壁は高い。
こうした現状に対処するために、実際に「Data Liberation」チームを擁しているGoogleが、Blog Convertersプロジェクトを発表した。同チームのJ.J. Lueck氏は、Blog Convertersプロジェクトに関するブログ投稿の中で、「LiveJournal」「MovableType」「WordPress」およびGoogleのブログサービス「Blogger」による出力フォーマット間の変換を実行する、Python言語で書かれたライブラリとスクリプトのコレクションを公開したと述べている。
つまり、出力したファイルを別のブログシステムが理解できるフォーマットに変換して、変換されたデータを新しいシステムに読み込ませることができるわけだ。これにより、Googleのサービスへと移行しやすくなる一方で、同社のサービスから離れるのも容易になる。
もちろん、このテクノロジを活用するにはPythonスクリプトの使用に習熟している必要がある。しかし、まもなくもっと簡単に利用できるようになるかもしれない。Googleはこのスクリプトについて、Pythonで書かれたウェブアプリを実行するための同社のサービス、「Google App Engine」でのホスティングが可能なので、プログラマーではない人もブログの移行がより簡単になるようなツールが、やがて登場するだろうと語っている。
Blog Convertersの将来のバージョンでは、「BlogML」のデータフォーマットや、データにアクセスするAPIはあるが入出力の機能はもたないサービスとブログを同期させる仕組みにも対応する予定だ。
Googleが、同社のBloggerにデータの入出力機能を追加したのは2008年12月だった。電子メールのアーカイブといったデータは保存しないという同社の公約をめぐって、「Don't be evil(邪悪になるな)」という同社のスローガンが論議の的になっていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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