では本当に永久に電池が切れないのか?さっそく試してみることにした。まずは電池があまり充電されていない状態のまま太陽電池の裏蓋をセット。この状態で携帯電話の裏側=太陽電池側を太陽や電灯の方向に当てると蓋中央にあるLEDランプが光る!そう、ちゃんと太陽電池で発電されているのだ。
これなら本当に充電器なんていらないし、太陽エネルギーを使って永遠にケータイを充電したままの状態にできちゃうわけで、すばらしいアイデア。しかも地球に優しい「エコケータイ」でもあるのだから中国も捨てたもんじゃない!
さっそく通話をテスト。あたりまえだけどちゃんと通話できる。移動しながら使ってみると、たしかに太陽の影に隠れる場面では太陽電池は発電はしていない。しかし、通常ケータイの待ち受け時間は数日だし、昼間に発電さえしておけば夜間の光のない状態でも十分使えるだろう。
また昼間は会社や学校の窓辺にこのケータイを置いておくだけで充電されるわけだ。放っておけば勝手に充電されちゃうなんて、まさに夢のケータイといえるだろう。
ところがである。この夢のケータイ、あちこちに2時間くらい電話をかけたり、ゲームをしたり、音楽を聞いたりしていたところ、突然に電源が切れてしまった!もちろん太陽光を浴びさせて充電していたのにである。
もしや、最初の電池残量が少なすぎたためにあっという間に電池が空になってしまったのだろうか?仕方ないので数分放置して電源を入れてみるも、やっぱり電源が入らない!うーん初期不良品をつかまされたのだろうか?(涙)。
ということで購入したお店にケータイを持っていくと、「あぁ、満充電には数日かかるんじゃないかな。電池が空になったら数時間充電してね」とあっけなく言われてしまった。よーく考えてみれば、確かに太陽電池の発電容量は電池面積に比例するはず。わずか数平方cmの太陽電池で数100mAのケータイの電池を充電するには、かなりの時間がかかるわけだ。
「これじゃ結局切れちゃうじゃんか!」と文句を言ったところ「あまり使わなければ大丈夫だから」とこれまた平然と言われてしまった(苦笑)。トホホー、やっぱり中国トンデモケータイの謳い文句を信じるんじゃなかった……。
なお、ケータイの基本機能は「トンデモベーシック」、すなわちこれまで紹介したトンデモケータイ同様にタッチパネルやらデュアルSIMカードやら手書き文字入力やら大音響の音楽再生やらBluetooth搭載など一通りのものを搭載している。すなわちケータイの中身は他社品とはあまり大きく変わらない、ごくごくスタンダードなものである。
なにはともあれ、大手メーカーが採用していない技術をいち早く搭載するその姿勢は見習ってもいいように思うのだ。ちなみにこのケータイは1年くらい前に発売されたものらしい。太陽電池の技術もさらに向上していくし、中国トンデモケータイメーカーは他社との差別化に日夜取り組んでいる。数年したら中国ケータイは「太陽電池標準装備」そんな時代が来ているかもしれない。
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