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ガートナー、不況時にIT企業がすべき10の施策を発表

新澤公介(編集部)2008年12月11日 21時55分
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 ガートナージャパンは12月11日、現在の景気低迷期の長期化を視野に入れた上で、ITサービスプロバイダーが起こすべき施策10項目を発表した。

 これら10項目は、米Gartnerが、かつての景気低迷期においてITサービスプロバイダーが取った戦略や施策を分析し、現在の景気低迷期において参考となるよう整理したものである。

 GartnerのマネージングバイスプレジデントであるChristine Adams氏は、「プロバイダーはここで決断を誤ると、ビジネス機会とサービス提供力の両面で、大きな代償を払うことになるであろう。経済低迷が長期化する可能性も視野に入れて、プロバイダーが今すぐ起こすべき行動がいくつかある。ただ座して待つという姿勢は賢明ではない」としている。

 以下が、Gartnerの提案する10の施策である。

  • リスクとリターンを共有する価格オプションの提案
     リスクとリターンを顧客企業と共有することにより、予算が厳しい顧客の財政的負担を軽減し、不要な値引き要求を避ける。
  • 決算書に与える効果の観点からサービス価値のアピール
     投資家が顧客企業に厳しい目を注いでいる状況において、サービス価値を数値化し、決算書に提示できるようにする。
  • IT支出の最適化に焦点を当てた商品やサービスの提案
     長期的な顧客企業のビジネス成長に貢献するため、投資領域の選択と集中を促すような商品やサービスを提供する。
  • 顧客のリスク環境、リスク許容度、リスク管理アプローチの理解
     リスクマネジメントは、ITサービスの需要を促進する重要な要因の1つである。リスクに関する意思決定支援サービスは、新たなビジネス機会となる。
  • 経済危機に対する各国政府の方針と計画を迅速に把握
     世界的な経済危機への新しい政策は、顧客企業の対応を支援する機会創出となる。
  • 既存顧客との関係維持、強化へ注力
     経済低迷期の顧客企業は、信頼のおけるプロバイダーとの既存取引関係を維持しようとする。このため、新規顧客の獲得よりも既存顧客との関係強化のほうが効率的である。
  • 従量価格型サービスへの移行機会の模索
     顧客企業のビジネス規模の拡大や縮小に合わせた従量制の料金体系によって、顧客の経済的リスクを大幅に軽減できる。
  • サービスインに伴う負荷の軽減
     サービスの導入に困難やリスクが伴うと受注が困難になる。サービスが契約書どおりに提供されることを、目に見える形で顧客に示す必要がある。
  • イノベーションとプロセス改善のトレンドの把握
     ビジネスプロセスの改善を企業は常に求めている。このため、需要が顕在化するタイミングをいち早く知り、迅速にビジネス機会に結び付ける。
  • 新たな市場の創出
     新しい市場を創出する。このためには、市場ニーズを明確に理解するとともに、顧客を獲得し、サービスを提供するためのイニシアティブを確立することが重要である。

 「好不況にかかわらず、ITサービスは一定の需要が見込める。とはいえ、不況期においてもビジネスの成長を維持するためには、機会を逃さず受注に結び付ける迅速な対応力が必要である。生き残るのは、削減されるIT予算枠の中から最大のシェアを獲得できたプロバイダーとなるであろう」と同氏は述べている。

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