対談:デジタル著作権ってどうなってるの?(前編) - (page 2)

成井:Googleのストリートビューなどが問題になっていますね。一昔前だったらあんなことは許されなかったでしょう。今でもGoogleだから許されているみたいなところがありますね。いろいろ批判の声が上がっていますが、結局そのまま継続されています。

石井:賛否両論がある、あるいは法的に多少グレーゾーンでも、ユーザーのニーズがあれば、まず挑戦してみるという思想が背景にあるのでしょう。

 一方、既存のコンテンツオーナーはネットユーザーのリクエストに十分に応えているでしょうか。デジタル音楽配信とCD販売についての議論も、著作権者やユーザーのための議論ではなく、中間業者同士の議論のように聞こえることがあります。

 合理的な価格で簡単に取得できる方法があればユーザーはそれを選択します。著作権者だって、多くの人が音楽を聴き、その利益が合理的に配分されさえすれば、デジタル配信でもCD販売でも構わないはずです。

成井:石井先生はデジタル音楽を利用していますか?

石井:私もCDを買うとそれをiPodに入れて聞くのが当たり前になっています。CDプレーヤーで1度も再生したことのないCDが何枚もあります。最近は、iPodがなければ買わなかったと思うCDがほとんどです。

 iPodに補償金を課金するなどという案もありましたが、逆かもしれませんね。音楽業界がアップルにお金を払うべきという意見があってもいいのでは? CDやビデオ、DVDの発明など、著作権者も技術の発展、普及により恩恵を受けていることは無視すべきではありません。

成井:デジタル動画コンテンツはいかがですか?

石井:アメリカに留学中には日本のコンテンツを見る手段としてお世話になりました。時間や国境を超えることのできるデジタルコンテンツはそういった場合には本当に役に立ちます。

 きっと高校生の頃にこういったものがあったらヘビーユーザーになっていただろうと思います。私の留学中にはまだ発売されていませんでしたが、ソニーのロケーションフリーなどは海外にいると重宝するでしょうね。

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