そのJavaFXだが、12月4日にJavaFX 1.0が正式リリースされることが、この場で発表された。JavaFXはJava技術をベースとしたRIAプラットフォームであり、高度なエフェクトを有したアプリケーションを容易に開発することができる。JavaFXの展開について、Gosling氏は次のように語る。
「現在の開発チームの構成は、昔と違って技術者だけでなくデザイナが多数参加するようになっている。したがってデザイナフレンドリーな開発環境が必要となる。SunではJavaFXによるツールチェーンを展開することでこれをサポートしていく」
JavaFXについては、キーノートに先立って興味深いデモが紹介された。1つは、NetBeans 6.5のプラグイン「NetBeans IDE 6.5 for JavaFX 1.0」によって、その場でJavaFXアプリケーションを作成するというもの。このプラグインを利用すれば、プロジェクトを作成し、パレットからソースファイルにコンポーネントをドラッグ&ドロップするだけで、JavaFXアプリケーションの雛型を作成することができる。
極めて少ないコーディングで開発が行えるとのことで、デモではマウスに反応するエフェクトを持ったアプリケーションをものの数分で作成する様子が紹介された。
もうひとつのデモはニンテンドーWiiのリモコンとJavaFXを組み合わせたもの。スクリーンの3隅にLEDを貼り付け、このLEDを頼りにスクリーンの動きをプロジェクタに設置したWiiのリモコンでトラッキングする。WiiリモコンはBluetoothでPCにデータを送り、これをJavaFXのエフェクトを利用してスクリーンに投影する。
これによってスクリーンの動きに合わせて投影する方向や大きさ、角度を自動的に調整することができる。JavaFXでBluetoothを使う部分にはRemoteJというオープンソースのJavaライブラリを利用したとのこと。
Gosling氏は最後に、次のように語って講演を締めくくった。
「Javaの世界には様々なコンポーネントがありますが、全てがコミュニティプロジェクトです。皆さんもぜひコントリビュートしてください。ダウンロードして、使って、面白いことができたらコミュニティに報告してください」
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