Movable Typeなどのブログソフトウェアを提供するシックス・アパートが12月2日に設立5周年を迎えた。同日開催された2009年事業戦略説明会の席で、報道陣からこれまでの5年間の自己評価を問われた同社代表取締役の関信浩氏は、「100点です」と言い切り、次のように振り返った。
「5年前の時点で、ブログ業界がこれだけの規模になるとは予想していませんでした。当時、2003年12月2日は最初のお客様であるニフティにココログというサービスを納入してスタートした日でした。そのとき、Six Apart日本法人に社員はゼロで、私が代表取締役、あと数名は投資元のネオテニーからの出向者でした。米国側も社員は創業者2人を入れても5人くらいだったと思います」(関氏)
シックス・アパートほど日本でのブログ普及に貢献した企業はないだろう。ブログシステムの先駆けである「Movable Type」や、多数の事業者にOEM提供しているブログホスティングサービス「TypePad」、初心者向けブログサービス「Vox」などを提供し、確実に国内のブログ人口を増やしてきた。
そんなシックス・アパートが2009年に目指すのは、ブログ業界の総合ソリューションベンダーだ。これまではブログプラットフォーム製品などの「テクノロジー事業」に注力してきたが、今後はブログメディアの構築、運営、ブログメディアのネットワーク化などの「メディア事業」、サイト制作、ディレクション、システム統合などの「サービス事業」にも積極的に乗り出す。
テクノロジー面では引き続き、主力製品であるMovable TypeとTypePadの開発を推し進める。特に製品のソーシャル化、コミュニティ対応を強化していく計画だ。2009年第1四半期にコメント管理サービス「TypePad Connect」正式版を提供し、2009年夏にはMovable Type次期版を発売する予定だ。
サービス事業では、EC Pack、イントラブログ・ソリューション、CMS ソリューション、新聞ブログなどのMovable Typeソリューション群を提供していく。販売パートナー向けの支援制度「シックス・アパート プロフェッショナル・ネットワーク」への登録企業数は2008年11月に300社を超えた。
メディア事業はすでにメディアブログ第1弾の「ブルーレイ・アパート」を公開しており、2009年第1四半期には米国のブログメディア「Blogs.com」の日本語版を提供する計画だ。
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